ユーチューブは勉強になる

ホイール作りを勉強してもなかなか上達しません。先ずしっかりと解説された本が少ないのが現状です。特に日本語で書かれた本はないといってもいいと思います。

英語では

The Bicycle Wheel 3rd Edition 

Professional Guide to Wheel Building 7th Edition

体系的にしっかりと解説されたとてもいい本がありますが一般的ではありません。しかし英語の勉強にもなりますのでとてもいい本と思います。

 

そんな意味でもYouTubでの勉強はとても分かりやすく習得が早いと思います。

視覚に訴えることがとても有効であることはいろんなYouTubから証明されています。

参考になる次のYouTubをお勧めします。

ステイホームで少しでも気が休まるようにと考えられたのか、アメリカのDaveさんがホイールビルダーの秘伝の技を惜しみなく披露しています。

YouTubで下記のタイトルで検索できます。リンクはいたしません。

 

November Bicycles Wheel Lacing

 

何気なく見ているとそう作るのかと見終わってしまうのですが、ええええそんなネタを明かしてもエエの?と思うくらいの技を知ることができます。いつもどうするの?と考えている人にはとても良いヒントが隠されています。

作者のDaveさんはできる人はみんなやっていることだという思いなのでしょう。それとも簡単にはできないよという思いなのでしょうか?

見ている人はとても少ないのですが世界中のプロビルダーが参考にしていると思います。

 

Hambiniさんのブログは復活しています

べリングのことを調べていた時ですがとても興味深いブログを知ることができました。

英国のHambiniさんのブログです。YouTubにも投稿されているのでHambiniのキーワードでホームページ、YouTub共にすぐわかります。勝手にリンクはやめておこうと思います。

 

Testing to Find the Fastest Bicycle Wheel Hubs

Testing to Find the Fastest Bicycle Wheels

 

この2つのタイトルで発表されている内容はとても興味深い内容でした。しばらく読めなかったのですがまた復活しています。FLOのホイールにも言及していましたのでもめていたのかもしれません。

エンジニアとしてホイール、ベアリングを研究しているので説得力あり勉強になります。

シマノのDuraハブは神話的になっていますがカップアンドコーンの利点と欠点もわかり私の神話は打ち消されました。またミケのハブは重いがいいぞ!ということなどとてもいい勉強になりました。

少し重いがとてもいいハブです

ホイール好きの方に一読お勧めします。

再調整のご依頼いただきました

昨年8月にご購入のXR31T・RT 20/24hホイールの振れ取り再調整のご依頼いただきました。

お買い上げの時の後輪のグラフはこの通りです。

右72.0kgf左120.1kgfで仕上げてきます。

しっかりスポークのなじみだしを行って納品いたしました。

 

ホイールを点検いたしました。送られてきました時のテンショングラフです。 後輪が1か所0.4mmほど振れていました。スポークテンションは左66.6kgf 右117kgfでした。

約10か月経てほんの僅かですがテンションが緩んでいました。しかしこのスポークテンションは十分高いテンションで性能が落ちるというようなテンションではありません。調整後はグラフでわかるようにいたしました。スポークテンションは左73.2kgf右119.7kgfで調整は終わりました。

もともとのテンションが揃っているので変化はとても少ないです。ご安心ください。

 

グラフのように再調整しましてお送りしました。部品交換が発生しませんでしたので送料代をお振込みいただきました。

 

ご遠方の方には送料代がかかりますがアフターケアに関してはご安心ください。ただし部品交換の場合は実費をいただきます。

カーボンホイールのご注文

チューブレスカーボンホイールのご注文です。

コロナの影響でリム到着に1ケ月かかりました。

前輪 20h 461g
後輪 24h 463g

リムは46mm高です。重量は460g前後のニップル穴なしカーボンリムです。ニップル穴はありますがタイヤ側はバルブ穴だけですのでリムテープは無用です。

計測をしたことがないのですが剛性は穴アリと穴なしとは違うと思っています。

一番の利点はリムテープがいりません。これは結構大事なことでリムテープ代はバカになりません。タイヤだけで済みます。ホイールの維持費があまりかからないことは大きなメリットです。

このリムの難点は作るのが難しいことです。簡単に作れません。それなりのスキルが必要でとても難儀なリムと思います。一度スポーク通しなどで失敗すると間違いなく嫌になります。しかし作り甲斐のあるホイールです。できたときの嬉しさはひとしおです。

 

前輪

リムAR46 20h 左右2クロス サピムCX-RAY

ハブ パワーウェイ 重量651g

後輪

リムAR46 24h 左右2クロス DTコンペティション

ハブ パワーウェイ 重量846g

合計 1497g

テンショングラフを添えて納品しました。テンションの具合が分かるので安心していただけます。テンションのばらつきは5%以内にしています。

 

このホイールの実力はFTP300の力を持つ人から何度もインプレいただいていますので性能はなかなかのものがあると思います。

 

まとめるとこうです。

メリットは次の通りです。利点の多いホイールです。

 

  • リムの値段は1本2万円くらい。そんなに高くない。
  • アルミリムにはない高い剛性を得ることができる。
  • 注文リムのためいろんな高さのリムを使える。
  • 市販ホイールの半分以下の価格で作れる。
  • 持っているハブを有効に使える。
  • テープ代がいらないのでランニングコストはとても安価。
  • CX-RAYでなくても空力の良いものができる。
  • 穴なしリムや!と仲間にいえる。
  • チューブレスタイヤの良いところを享受できる。

 

デメリット

 

  • 作るのが難しい、これだけです。

 

作るのはこちらで作りますのでご相談させていただきます。

カーボンホイールの感想メールをいただきました③

強い走りのライダーさんよりもうすでに2回走行レポートを連絡いただきました。再度AR46リム使用のカーボンホイールの印象をメールしていただきました。

時速35kmで楽々巡行できる人は100人の中で人数は1%以下です。ほとんどの人は35km巡行で走ることはできません。そんな実力派からのレビューはとても参考になります。以下、そのメールです。

 

本日花背へ登ってきました。

 

TTするつもりはなくいつも通り少し余力が残るくらいで登ってみました。

後半にペースをあげる感じで走ってます。

 

 

ほぼ自己ベストに近いタイムがでました。24 :04で293Wです。

 

流石に10%超えてくる斜度になるとやや脚にドシッとくる感じは感じます。

 

ですが後ろへ引っ張られるような重さではないのでもっと早く上がれる方なら全然問題ないかと思います。

 

花背でもこれだけ登れたらもはや文句つけようがありません。

 

下りは寧ろスピードが乗りすぎて怖いです(^^;)平坦、登りもいけますし最高ですね!坂登られる方ならリムハイト低いカーボンホイールを選べばいいかなと思います。

新しくホイールを作られる方は参考にしてください。

ホイールのご注文

当ブログ経由でホイールオーダーのご連絡いただきました。

 

内容は次のとおりです。

 

  • SURLY cross check カンチブレーキです。
  • 晴れの日のみ通勤、近所をポタリングたまにグラベルで使用予定す。
  • ハブはシマノ11速タイプでシールドベアリング、リムはカンチブレーキ対応でタイヤ32cから40cを使う予定のため内寸19㎜ぐらいでしょうか?チューブレスも試したいので対応しているもの希望です。
  • スポークなどにはこだわりはありませんがハブなども含めてブラック色(リムブレーキ面は色落ちが嫌なのでシルバー)希望です。

 

私の提案は体重と乗り方を考えまして次のホイールを提案致しました。

リム TNIのAL22W フロント28h2クロス組、リア32h3クロス組

ハブ シマノティアグラハブ

スポーク サピム Race 2.0/1.8/2.0mm

ニップル ブラス

前後1857g
前輪777g AL22W28h HB-RS400  

後輪1080g AL22W32h  FH-RS400

リムは24mmワイドリムでチューブレスレディーの手組ホイールの新定番といってもよいくらいの約440gの軽量で組みやすく品質に安定感あるTNIのAL22Wを使用しました。

当初シールドベアリングをご希望でしたが適当なハブがなく、ハブの重量は軽くはないが丈夫、長持ち、高品質、安価ということでシマノ ティアグラハブを提案しています。

 

ホイールはリムの振れ取りを重要視しますが同時にスポークテンションを揃えることに注意して作っています。出来上がりはとても精悍なホイールに仕上がりました。

 

丈夫でよく回りチューブレスにも対応できます。多スポークですので乗り味は柔らかく疲れにくいホイールです。気に入っていただきました。

カーボンホイールの感想メールをいただきました②

カーボンホイールを乗り込んでもっと詳しい印象メールをいただきました。

LB AR46rim Shimano DuraHub18/28h Pillar1422 BL  1565g

FTP300以上力のある方は感じ方も私のようなおっちゃんとは違いホイールを細かく読み取れることができるようです。とてもホイール作りや購入に参考になります。

以下、連絡いただいた内容です。

 

本日100キロ程乗ってきました。

 

京都で有名な峠で前回MAVICのホイールで自己ベスト更新しまして、本日も一本頑張ってみた所パワーの推移はほぼ同じになりました。9分50秒で340Wでていました。正直ホイールがMAVICより重いのでどうかな?と、思っていましたが10分前後の出力だとほぼ軽量アルミリムと同じ登坂力だと思います。

 

平坦も勿論走りました、前回乗った時は初速もっさりしているかな、と、思いましたがチョット疲れていただけみたいでした。初速もっさり感もほぼなく寧ろ平坦ではやはり伸びが全然違います。力の入力ポイントで少し踏んであげるとスピードの持続がしやすいです。

時速35前後の維持がかなり楽です。

ビワイチとかのド平坦コースだとかなりアドバンテージがある予感です。

 

後は、車の後ろなどについた時のドラフティング効果がローハイトと違いすぎてびっくりしました(゚o゚;

 

他の5分前後の上がりでもスイスイ登るので万能ホイールです。

 

後は、花背峠みたいな激坂が20分以上続く峠で使ってみます。

 

以上の感想をいただきました。

 

AR46リムで作ったホイールの実力が発揮できているようです。FTP300以上の力がある人のインプレはホイールの立ち位置をはっきりさせていただけます。

通常はMavicホイールはKsyrium Pro USTを使用されています。

Ksyrium Pro UST

Mavic発表では1410gの軽量ホイールです。

AR46リムの手組ホイールは1565gで約150g重いホイールです。150gの重量差を感じさせない登りの印象は興味深い結果です。乗り手の実力がほとんどとは思いますがホイールの空力の良さと高いリム剛性も少しは影響しているのではないかと推察いたします。

 

いずれにいたしましても作り手の私にとりましてとてもうれしい連絡をいただきました。

チューブラーホイールのテンションドロップはどうか?

普段用として使っている多スポークのチューブラーホイールに少し振れがでましたので再調整を兼ねてタイヤを外して振れ取りを行いました。

rim TB25  36h 

ひどい振れではなかったのですがテンションダウンについて調べたかったので振れ取りをする前のスポークテンションの状態とタイヤインストール後のスポークテンションの状態を調べたかったので再調整を行いました。

 

下図が振れ取り前の状態です。テンションのばらつきも10%ほどですので走るにはまったく問題がありません。完組ホイールでこのぐらいのばらつきはざらにあります。ただ私は気になりまして5%以内にしています。

黄色10分と40分の位置が高いのが分かります。

次に振れ取りとスポークテンションの調整後のグラフです。ばらつきを5%以内にして振れを最小になるようにしています。

次にタイヤを再度もとに戻してテンションのグラフを取りました。

チューブラータイヤをインストールし直してスポークテンションを計測しますと果たしてほとんど変わっていません。

 

この結果から

チューラーホイールの場合10~20%のテンションダウンを考えずに作ればよいのです。タイヤをはめてのホイールの変化はほとんどないことから高性能のタイヤをはめればずっと高性能を発揮できます。テンションダウンなどホイールの変化に気にすることは必要ありません。

 

チューブレス、クリンチャーではテンションダウンを十分考慮する必要があります。つまり高めのテンションが必要です。こうなるとスポークの扱いなどが難しくなります。

 

Laser などの中央部が1.5mmの細いスポークで作るとなるとスポークのねじれに注意が必要です。サピムのホームページではこのスポークは熟練の人でないと難しいことが書かれています。ねじれを防ぎながらハイテンションに仕上げ、その上できるだけスポークテンションが均等になるようにする。

 

このようにホイール作りで細かく考えていくと高性能のチューブレス、クリンチャーを作るのにはハードルは高いように思われます。

 

チューブラーホイールはタイヤの張り替えは面倒ですがテンションダウンは気にする必要がありません。自作ホイールにはおすすめのポイントが多いことが分かります。

オールラウンドホイールのご注文

お客様より当ブログを通じてご連絡いただきました。

 

3月18日の記事に紹介しましたホイールと同じものをご依頼いただきました。

このホイールは超軽量ホイールです。剛性もあります。お客様よりホイールインプレをいただきましたので参考にされたのだと思います。

 

しかし後ほどリムの変更の連絡がありました。AL22リムは軽量ナローリムです。もちろん25cのタイヤに対応できますがチューブレスにも対応できるワイドリムのAL22Wに変更されました。

前後 1506g
前輪 634g

後輪 872g

このリムは24mm幅でAL22より重量は50gほど重くなります。しかし重くなっても440g前後ですので非常に軽量です。

 

前輪 リムAL22W 20h

ハブ ノバテックA291SB 20h

スポーク サピムLaser2.0/1.5/2.0mm

ニップル サピムアルミ

634g

後輪 リムAL22W 24h オフセット

ハブ ノバテック F482SB 24h

ニップル サピムアルミ

872g

前後 1506g

 

AL22のナローリムよりは少し重くなりましたがチューブレスタイヤにも対応でき剛性も高くなっています。軽量でオールラウンドに使えるホイールとなります。

前輪は634g、後輪は872gで仕上がりました。

 

このホイールはチューブレス対応で軽量ホイールです。剛性もありオールラウンドのホイールとして手組ホイールの定番になると思います。

カーボンホイールの感想メールをいただきました

ライトバイシクルのAR46リムで作ったカーボンホイールの印象を連絡いただきました。

 

FTP300の実力派ライダーさんです。こういう力のある方の評価はとても参考になります。普通のライダーさんにはわからない微妙な情報をとらえていただけます。

 

ホイールは穴なしリムのチューブレスホイールです。バルブの穴だけですのでテープからの空気漏れには心配いりません。テープの貼り方とかテープの種類とかいろいろ考える必要はありません。

前後1565g
後輪28h 869g
前輪18h 696g

前輪18h後輪28h、前後ともにDURAハブを使っています。

スポークはピラー1422の扁平スポークです。

重量は前輪696g 後輪869g 合計 1565g の軽量ホイールです。

46mm高のカーボンホイール、空力の良さは十分期待できます。

 

以下最初の印象です。

 

柳谷の登坂へいってきました。

 

リムが高いので平坦の巡行は伸びがあって進みます。登りも何年かぶりに登りましたが大幅にタイム更新しました。12分半で306Wでてたのでこのリム高でだとかなりいいと思います。

上りで断続的にトルクをかけててもよれる感じも力がぬける感じもありませんでした。

 

後、強いてあげるなら僕みたいな非力な感じだともう少し軽くなった方がいい感じがしました。初速のスピードにのるまでが脚を使う感じがしました。

 

ファーストインプレッションですが、お世辞ぬきにかなり良いです!

 

もっと乗り込んでみます!

 

逐次乗った印象を連絡いただけそうです。穴なしリムのカーボンホイールですがとても参考になると思います。