TOKENホイールのスポーク調整

このブログに興味を持っていただいた方よりご連絡いただきました。ホイール再調整のご依頼です。新しいホイール購入の検討もされているようですが先ずは調整をやってからということです。賢明な選択と思います。

お送りいただきましたホイールの写真です。スポークテンションの状態を調べてグラフにしています。ホイールの使用感想を下記のようにとても詳しくお知らせいただきました。

前輪586g
お預か時のスポークテンション 約90kgf もう少し高い方が良い
後輪813g
お預かり時の後輪スポークテンショングラフ 緩めでバラつきが大きい


〇所有ホイールについて
 フロント TOKEN ventous 36mm リムブレーキ
 リア TOKEN konaxpro 52mm リムブレーキ
 駆け出しのもっさり感がある(ダイレクト感が足りない)、30㎞以上でのころ狩りが若干重たい。落差15m程度、距離1km程度の長さの坂で下っていても50㎞以上に上がっていかない。スポークテンションが極端に異なるところがある。購入から2年1万2000km程度は走っていると思います。

乗って温いと感じるホイールは剛性が不足しています。スポークを取り換えることで大きく変化しますのでとても良い方法です。

TOKENのホームページを見ますと使用スポークはサピムのCXRAYです。前輪18本、後輪21本、共にCXRAYですので体重があり、パワーのある方には踏み込んだ時の剛性が不足と感じるのは当然かもしれません。CXRAYは優秀スポークですが万能スポークではないということです。

今回は後輪スポークをCXRAYからCX-SPRINTに変更を提案しています。グラム数で言いますと4gスポークから5gスポークに交換します。

CXRAYスポーク14本 60.5g
CXーSPRINT 14本 74.5g
調整後の後輪スポークテンショングラフ バラつきがなくなりました

実際重量を量りますと60.5gから74.5gになりました。14gの増加です。このスポークで温い場合はサピムのRace(2.0/1.8/2.0mm)に取り換えです。スポークの値段は下がりますが剛性は上がります。面白いです。

お預かり時よりスポークテンションを約110kgfに引き上げました

前輪のスポークテンションを再調整しました。スポークテンションはお預かり時点では左右約90kgfで張られていましたが約110kgfに引き上げています。高過ぎず低すぎずのテンションです。ハブはゴリ感がありましたのでベアリングの打ち直しをしました。

前輪ハブ ベアリング6802 大きいベアリングを使っているハブです

ベアリング6802のベアリングを使っているハブです。一般には小さめの699ベアリングを使ったハブが多いのですがこのハブのように大きいベアリングを使ったハブは回転に安定感があります。ハブ径が約40mmと大きく、ハブ幅が80mmありますのでスポークは広く角度をつけることが出来ます。当然横剛性が上がります。18本と少ないスポークですが必要な剛性を得ることが出来るこの前輪ハブは気に入りました。

今回のTOKENホイールは非常に高価なホイールです。個々のパーツはよく吟味された高級パーツです。しかし乗り手の力に合っていない場合はせっかくのホイールも性能を引き出すことが出来ません。今回の修正でどのように変化するのかお客様から伺うのが楽しみです。

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