マビックの24穴フロントハブを手に入れましたので分解してメンテナンスしました。
マビックハブは特殊な道具を使います。メンテナンスには専用道具がないと分解できないようになっています。ハブの構造はとても簡単です。写真のようにバイスに固定してから作業を始めています。手でもって作業するよりも楽なのでバイスを使っています。
ハブのエンドキャップは引き抜けば取り外しが出来る構造です。片方のねじ式になっているキャップは特殊な道具(玉押し用の工具)を使って外します。エンドキャップをすべて外しますとスポークの頭部分がハブ内部に触れて傷つくのを防ぐためハブの中にはカラーが左右に入っています。切込みの入ったカラーはプラスチック製ですがこれを外すのに苦労しました。ソルダーエイドを使うとうまく外せます。簡単な構造でも思わぬ落とし穴があります。
ハブ本体についている部品はすべて外しました。あとはベアリングです。ベアリングはスライドハンマーで引き抜いています。これを使いますと一瞬で抜けますがねじ式のベアリングプーラーを使うほうがゆっくり抜けるので安心度は高いと思います。今回はハンマー式で一気に抜き取りました。
ベアリングはNTNの6001です。シールは非接触型LLBのC3規格のベアリングにしました。C3という規格は通常のベアリングではなくベアリングの隙間が少し通常より広い品物です。勿論通常規格のベアリングでもいいのですがミケハブではC3クラス使っているようなのでこれに見習いました。正直なところ自転車ハブの回転数でC3ベアリングが必要なのかはよくわかりませんがミケ社にあわせました。
ベアリング圧入にはプレス工具を使っています。めったに使わない工具です。
他の方法として長ネジを使ってプレスしていく方法も良く使われる方法です。上からたたく方法もありますがずれやすいのでセンターは出しにくいです。慣れると一瞬で圧入できますがプレス式で行う方がずれにくいと思います。
以上、古い中古のハブを使って分解から組み立てまでやってみました。ハブは簡単な構造です。難しい部品は使われていませんので要領さえつかめば簡単です。今回は中古品なので外観は少し傷んでいますがベアリングを交換すれば新品状態に戻ります。