キャノンデールにはシートステーの位置を6mmずらしたAIフレームが販売されていました。今はディスコンになっているようです。このAIフレームに使えるようにホイールの調整依頼です。
ギアが増えることによるホイールのスポークテンション差を是正する方法としてうまく考えたものだと思います。リムに穴位置をずらしたリムがありますがこのセンター位置をずらすアイデアをフレーム側に応用しています。
シートステーをずらすことでホイールセンターの位置が変わりこのずらしでホイールの左右テンション差をなくすという方法です。画期的ですがコストもかかるのでしょう。今は販売されていません。
このフレームに合うように通常のホイールを調整して作りなおします。
ホイールはマビックのクロスマックス・カーボンホイールでノーマル仕様の650cホイールです。センターは通常の位置にあります。6mm左によってはいません。
いつものようにスポークテンションを測ってみまして調整を行うことにします。グラフにしますと状態がよくわかります。このグラフが現状です。
とてもスポークのバラつきが大きく、このホイールはプロが作ったホイールなのか疑いました。これではホイールの健康状態はよくないです。力を引き出すことはできません。
調整後のグラフです。
一般にカーボンリムに於いてスポークテンションは120~130kgfが推奨されていますのでこれに従っています。リムセンターを左に6mm寄せたグラフです。左右のスポークがほぼ同じテンションで張ることが出来ています。おまけに揃っていますので駆動効率は上がります。
あまり一般的ではないフレームにあわせるホイールなので知っておられる方も少ないと思います。しかしアイデアとしてはとても面白いホイールなので結果が楽しみです。