36穴ハブに24穴カーボンリムでホイール作製

面白いアイデアのホイールをご注文いただきました。

当初、36穴ハブで24穴リムのホイールを作製できますかというご質問から始まりました。

リム、ハブは持ち込みです。できますよという返事をしました。

いろいろと伺いますとハブはママチャリに使われるシマノのローラーブレーキ用ハブです。どんなリムなのか興味があったので尋ねますと中華カーボンのチューブラーリムを使うということでした。

ママチャリにカーボンホイールという組み合わせです。いや、驚きました。いろんなアイデアがあるものです。

25mm幅30mm高カーボンチューブラーリム 345gは軽い
ハブにブレーキ部分がくっついている構造なので重い

送られてきましたハブとカーボンリムを計測しました。ハブ530g、リム345gです。ハブは重いのですが中心部の重さなので回転には影響ありません。ただ構造がカップアンドコーンなので玉あたり調整が必要です。新品の状態ではとても硬いです。ねじを緩めついでにグリスを入れると良いかと思います。この調整はお客様の好みがありますので行いません。

リムは25mm幅30mm高のチューブラーリムです。とても軽量です。漕ぎ出しはとても軽いと想像します。カーボンリムの良いところは剛性が高いところです。アルミリムよりはるかに硬いところが良い点です。お客様より伺っていましたカタログ発表のリム径は580mmということでしたが実測しますと588mmありました。やはり実測が大切です。カタログ値を信用してスポーク長を出せば余計な出費となります。

ホイールのクロス数は2.75クロスです。ハブの5穴間隔で組んでいきます。ネットで発表されている写真を見れば慣れている方ならそんなに難しくはありません。ドライブ側を先に組み上げて次に反対側という感じで片面ごとに組み上げていけば楽です。3行で説明しましたがわかる人ならこれで分かると思います。

話変わって、なぜカーボンリムが優れているのかを説明します。

走る場合ホイールが地面に接するところは常に凹んでいます。これは自転車が走っている限り連続します。この連続した凹みが駆動ロスになるわけです。出来るだけ真円の状態で走れば駆動ロスは少ないです。ふにゃふにゃのママチャリ-アルミリムから今回の剛性高いカーボンホイールに変わればママチャリの大変身は間違いありません。

所で、お代金ですがお客様には3時間分の作業代金+スポーク、ニップル代を請求しています。変則組だから特別料金を請求するようなことはしていません。組み立てが難しくてできない場合はお断りしています。お断りの場合は特殊なスポークとかニップルを使う場合です。部品を手に入れるルートがない場合もありますのでそんな場合は残念ですが諦めていただきます。

半分はハブの重さです 外周部はとても軽量
2.75クロスで組んでいます
チューブラーリムは外周を軽くできます ビードによるテンションダウンも起こりません

出来上がりました。最近クロスバイク用にカーボンホイールをお納めしたことがあります。今回はママチャリにカーボンホイールです。このアイデアがとても面白いです。試してみるには勇気もいると思います。

河川敷のサイクリングロードで猛スピードのママチャリを見ることが出来るのではと思っています。100万円のロードバイクに乗っている人を追い越しているママチャリを見ることが出来れば楽しいなと想像しています。最高に面白いホイールです。前輪の注文はどうかな?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です