DURAホイールの調整依頼②

先日シマノDURAホイールの再調整を承りましたことを記事にしました。

この時のホイールの調整で感じたことをもう一度詳しく考えたいと思います。

ホイールのスポークテンションがとてもハイテンションで調整されていました。後輪の非ドライブ側が92kgfほどのテンションでした。

お預かり時のスポークテンショングラフ

通常スポーク数が1:1組の場合左:右のテンション比率は左50前後:右100の比率です。つまり右の約半分が左になりますのでこのホイールでは右は180~200kgfのスポークテンションでないとセンターが出ないことになります。

ご依頼主はヤフオクでDURAホイールを購入されたのですが購入された時からすでに左テンションは90kgfであったようです。つまり右は異常なハイテンションのホイールでした。私のほうに送られてきたときはスポークもねじれたスポークであったのですがねじれはヤフオクで購入したときからねじれていたと聞いています。

前のオーナーは自分で調整したがうまくいかずヤフオクに売りに出したと考えられます。ヤフオクで落札してそのまま2年間乗っておられたのですが事故なく乗れたのが幸いです。

さて、シマノのマニュアルはネットで検索できます。本当にこのシステムは素晴らしいといつも感心しています。自転車のことはシマノのマニュアルで勉強する、これだと思います。大概のことはこれで事足ります。

あるショップの人が自転車の組み立ての際パソコンを横に置いてマニュアルを見ながら作業しているショップオーナーさんがおられたことを思い出します。

しかし頼りになるマニュアルですが読み違えますと大変なことになると思います。

今回のDuraホイールではおそらくマニュアルの読み違いだと思っています。

マニュアルではホイールの推奨スポークテンションも細かく記載されています。

例えば次のように書かれています。

シマノマニュアルより

左側66~92kgfと書かれています。では右側92kgfと高いほうに調整しますと右側ドライブ側は当然左の倍180kgf以上になります。センターを出すには左の倍以上にテンションを上げることが必要です。

通常、後輪ホイールの調整は右ドライブ側から左非ドライブ側に行うのが手順です。先ず右を140kgfに調整してから左を調整すれば驚くばかりのスポークテンションにはなりません。この手順が一番うまくできる方法です。後輪は右から左です。

ホイールを組める人ならすぐわかっていただけると思います。

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