十年以上使っていますパークツールの振れ取り台ですが取り付けているメーターの反応が良すぎるのか、ばねが緩くなってきているのか,後者と思いますが針が揺れすぎてとても見にくく使い辛く取り換えることにいたしました。
測定子も取り換えました。メーター自体はもちろん日本製ではありませんがしっかりと役割を果たしてくれます。
針は細かく揺れません。針が鈍感なので非常に読み取りやすいです。細かく敏感に反応するのは信頼感あってよいのですが時にはそれが邪魔になるものです。そろりと動いてくれるのは楽でいいです。
ホイール作りの情報&Tips
十年以上使っていますパークツールの振れ取り台ですが取り付けているメーターの反応が良すぎるのか、ばねが緩くなってきているのか,後者と思いますが針が揺れすぎてとても見にくく使い辛く取り換えることにいたしました。
測定子も取り換えました。メーター自体はもちろん日本製ではありませんがしっかりと役割を果たしてくれます。
針は細かく揺れません。針が鈍感なので非常に読み取りやすいです。細かく敏感に反応するのは信頼感あってよいのですが時にはそれが邪魔になるものです。そろりと動いてくれるのは楽でいいです。
前輪ホイールの相方、後輪のスポークテンションも調べました。
今回の注目はタイヤインストール後のテンショングラフです。
タイヤをはめる前のテンションタイヤをはめた後のテンション
果たして右スポークテンションは20kgfほど大幅にダウンしていました。
テンションダウンを予測していましたのでタイヤインストール前のスポークテンションは122kgfと高めに調整しています。
今回の調べたい事柄はテンションダウンの話だけではありません。タイヤインストール後のホイールセンターの位置を調べたいのです。写真ではセンターは11.14㎜です。右に0.3mmほど寄っています。
結論から言いますとタイヤをインストール後のセンターは右に寄ります。ホイールをシッカリ振れ取りしてセンターを出していてもタイヤインストール後のホイールは右ドライブサイドに寄っています。どれくらい寄るのかはわかりません。タイヤの種類によります。ビードがきつい場合は右に寄るし古い少し伸びたタイヤでは寄りは少ないです。
何故右に寄るのかといいますと右側と左側のスポークテンションの違いが原因です。
後輪ホイールは右側と左側のスポークテンション値は違います。ホイールにもよりますが左は右の約半分のテンションです。このためスポークは右側が強く引っ張っているのでタイヤインストール後のリムは右に寄るのです。
後輪スポークのテンションダウンとこれに伴うリムが右に寄る話はあまり知られていないようです。
話題にもほとんど上がりません。まあ大したことではないからと思います。
テンションダウンはホイールの性能に影響すると考えるのですがほんの少し0.3~0.5mm右に寄ることに関しては程度によりますがホイールの回転性能には影響しないのではないかと思います。しかし影響しないといいながらもブレーキの効きに影響しますのでホイールのセンターはしっかり出ているほうが当然良いと思います。
ホイール作りに於いて振れ取りとセンター出しは大切なことと考えられています。実際その通りですがテンションダウンについてはあまり話されていなかった話題のように思います。
いろんなホームページではばっちりセンターを出していますと写真を撮られて出されています。まあこれが技術力を表現する方法の一つであることに間違いはありません。
今までのホイールを扱ったホームページでスポークのテンションダウンと後輪ホイールは右に寄る話はあまり読んだことがありません。
この話は自転車業界の言ってはいけない話なのか当たり前すぎて議論に上がる話題ではないのかもしれません。
ホイール屋さんは知っていても言わないことになっていたのかもしれません。
よく情報交換するベテランライダーのご意見では老舗ショップでもこの話はしたことはないといっておられます。
結論として
後輪はクリンチャーやチューブレスタイヤをはめるとテンションダウンとホイールは右に寄る。タイヤの種類によって違うのでどのくらい寄るかははっきりしません。
ではどうすれば対処すればよいのか?
①ホイールの性能に大きく影響しないので気にしない。
②最初から少しだけ左に寄せておけば良いと思います。私は0.3mmくらい最初から左に寄せるようにしました。タイヤをはめると右に寄るので0.5mm右に寄っても誤差は0.2mmで収まるのでブレーキのほうで調整すればよいということです。
③タイヤをはめてからニップルをほんの少し回して微調整する。これが一番良いと思います。しかしながらショップの場合この対応は難しいことが多いです。ご自分で対処される方は少ないと思います。
私は今②を行っています。
先ず各スポークのテンションをできるだけ均一に調整することがいちばん大切でこの調整の後少しだけ左に最初から寄せておけばいいのではないでしょうか。
できるならタイヤインストール後に微調整することがいちばん良いと思います。
いずれにしてもホイールに決定的なダメージになるということではありません。知っていればよいという話です。
ホイールの点検などでリムから外したチューブレスタイヤを再度インストールします。
テンション点検が終わりホイールに再度セットして空気を入れましたが何の反応もありません。
十分石鹸水で下準備をしたにも関わらずタイヤはパンパンと音を立ててふくらんできません。
最初えっ、どうした!と思ったのです。リムをきれいにしテープはしっかり張れているし、どうしたのかなと驚きました。タイヤレバーで痛めたかなとも考えました。
すぐに原因がわかりました。タイヤのヘリ、ビードの部分にシーラントがこびりついています。これが原因です。
タイヤを十分きれいに洗いシーラントなどを取り除き新品状態に戻しました。
これで大丈夫です。
石ケン水をスプレーしてタイヤはめてポンプで空気を入れますと一発で膨らみました。成功です。
シーラントを15cc注射器でいれて様子を見ます。うまくいきました。空気を6気圧分入れて1日置こうと思います。タイヤのふくらみから判断してまず問題ないと思います。
面倒くさいと思わずにタイヤをきれいにしないと二度手間になることを実感しました。チューブレスタイヤに関してはベテランライダーも意外と初心者的なことをされていると思います。誰でも最初は素人です。参考になればと思います。
ステイホームのためベアリング交換を終えましたホイールです。
今度はタイヤをインストールしてどれだけテンションが下がるか調べることにしました。
このホイールのことをまず説明いたします。
リム キンリンXR31T 24h
ハブ ノバテックA291SB24h
スポーク サピムCX-RAY
ニップル アルミ14mm
このホイールのベアリングは3回交換しています。
交換すればまた新品状態に戻ります。これはいいですね。
リムテープは以前の記事に書きましたがポリイミドテープを使っています。テープを2回巻いて使用しています。お客様の貸出用になったり勉強用のホイールになったりいろいろ助けになるホイールです。
タイヤをインストールする前にスポークテンションの調整と振れ取りを行っています。振れ取りといっても1,2か所さわるくらいの調整です。タイヤを外すごとに微調整を行っていますのでほとんどスポークをさわる必要はありません。これはホイール作製のうえでスポークテンションをできるだけ均一に調整しているからです。
スポークのテンションを測りました。
左右のテンションは上グラフの通りです。
左121.1kgf テンションばらつき偏差±3.5%
右121.3kgf テンションばらつき偏差±2.2%
均等に張られていることが分かります。テンションばらつきもあまりありません。
タイヤをインストールします。タイヤはヒートガンで温めています。ヒートガンで温めるとタイヤのシワも伸びきれいな円の状態になります。ちょっとした準備を行うことで楽にタイヤをはめることができます。説明書には書いていないコツですがヒートガンは大変役にたつ道具です。代役に古いヘアドライヤーもいいと思います。ベアリングをはめるときにもヒートガンが役立ちます。新しく購入しても損はありません。
タイヤインストール後のスポークテンショングラフです。
左101.4kgf テンションばらつき偏差±5.8%
右102.5kgf テンションばらつき偏差±7.7%
120kgから100kgfに大きくテンションダウンです。驚きの数字です。もう一つの驚きがスポークテンションのばらつきです。倍近いばらつきに変化していますがこのばらつきは優秀な数字です。
このばらつきの変化はもともとのばらつき度がない状態からの変化ですので最初のばらつきが10%以上あれば押して知るべしです。
このXR31Tというリムは500gあります。重量があるということは剛性もあるということです。このリムをタイヤのビードで締め付けるとスポークのテンションは左右ともに約15%前後のテンションダウンをしてしまいます。ましてリム剛性の低いリムなら20%は間違いなく下がってしまいます。
スポークのテンションが揃っていないとダメホイールになることもよくわかります。
もともとよく揃っているスポークもタイヤをインストールするとばらつきが大きくなります。これは仕方のないことです。しかし対処することはできます。もともとのばらつきを少なくしておくことです。
もしテンションが揃っていないスポークであればテンションダウン後のテンションの不揃いは一層大きくなっていることでしょう。これがスポーク折れなどのトラブルの元になります。
いろいろ調べてみると面白いことがよくわかります。テンションダウンを見越して作る必要があります。振れ取りとテンションを揃えることを同時に進めないといけません。良いホイールを作るとは奥が深いものです。
自分の楽しみのための自作ホイールなら特別気にすることはないでしょう。スポークが折れたら折れたで対処すればよい話です。私は売り物のホイールを作っているので正確な物差しで測って作ることが必要です。楽しみのホイールとは少し立ち位置が違います。
ミケハブが気になるという題目で記事を書きましたがフロントベアリングは6001規格を使っています。6001規格は大きい分ハブ重量も増えますが丈夫さも増します。何事もトレードオフです。
ハブ価格が安価なうえにハブ構造が単純ですのでベアリング交換はいたって簡単です。おまけにベアリングが安いのです。ベアリングを毎年変えてもわずかな出費で済みます。
私はもともとシマノハブが好きで少々重くてもシマノを支持してきました。メンテナンスさえ怠らなかったら20年使っても十分使用できるからです。こまめにグリスを新しくすればいいのです。おまけに部品の交換にも対応できるので安心できるハブです。
回転に関しても自分で調整できることも気に入っているところです。この考えは今もあまり変わっていません。
最近ですがハブのことを調べていまして英国のHambiniさんのホームページ(勝手にリンクすることは控えています)にたどり着いたときに少しだけ考えが変わりました。普通のベアリング(深溝玉軸受)使用のハブもいいぞと思うようになりました。
このHambiniさんはエンジニアでベアリングの研究をされています。
単に平面での回転だけの比較ではカップアンドコーンのシマノハブはベアリングハブに負けるということを知りました。構造的には深溝玉軸受のほうが回転が良いということです。ホイールになるとカーブではハブが斜めになったりするので一概にカップアンドコーンが劣っているとはいえませんが単純に平らなところでの回転を比較するとNTNの6001LLB規格に取り換えたミケハブの回転がシマノのカップアンドコーンの2倍近く回転するという実験を行っているのです。
シマノハブがいちばん良いと考えておられる方は結構おられると思います。私もシマノのカップアンドコーンが優れていると思っています。しかしこれはこまめにメンテナンスする人にはいいハブであるといえます。頻繁にグリスアップが必要です。
ほったらかしのカップアンドコーンならべリングハブのほうが優れています。そしてベアリングハブは中のベアリングを交換すればまた新品状態に戻ります。
ベアリング交換は難しそうに見えますが意外と簡単です。私個人的にはホイール作りのほうが道具もいるし技術力も必要ですのでよっぽど大変と思います。
ホイールをお納めしましたお客様よりご連絡いただきました。年間1万km以上は乗られている方です。
私はホイールことには結構詳しいですが自転車の総合的なことになると教えていただくことが多いです。
この方の使われているポンプの圧力計があまり正確でなかったようでずっと実際よりも高めの空気圧で乗っておられたようです。長年乗っておられるので感覚が敏感になっておられます。疑問をもっておられたようです。
空気圧計で測るようになり正確なタイヤの管理ができ、便利でいいですよと教えていただきました。
これ使っていると写真で連絡いただきました。アナログなので電池は要りません。
私はずっとポンプ付属のメーターで管理していましたので空気圧計はいらないものと思っていました。
しかしチューブレスになって空気圧の違いが今までよりもよくわかるようになりました。私のホイールはチューブレスとチューブラーホイールばかりでクリンチャーは1セットだけです。
チューブレスホイールがふえたから必要というわけではありませんがタイヤの空気圧管理はとても重要とわかりました。
タイヤは空気圧で乗り味が変わります。実際少し低めの空気圧で乗るとグリップが良くなったように思います。先ずタイヤメーカーの勧める空気圧で乗ってみて少しずつ自分の好みに変えていく方法が良さそうです。
ベテランの方から正しく空気圧計でタイヤ管理すればいいですよと教えていただきました。空気圧計はそんなに高価なものではありません。お勧めの一つになります。
いろんな有益な情報はシェアしたいものです。