ホイールビルダーとしてはいろんなホイールを提案していますのでチューブラーホイールが最高ですよというつもりはありません。
クリンチャー、チューブレス、チューブラーといろんなホイールがあり各ホイール一長一短があります。
現状ではチューブラーホイールはカーボンホイールの高級品しか手にいる環境ではありません。要は人気がありません。タイヤ交換に手間がかかるのでどうしてもクリンチャーホイールにメーカーはシフトします。売っていないのでいいか悪いかわからないのが実情ではないでしょうか。
こんな状況ですのでチューブラーは良いですよと言ってもわからない方が多いと思います。下の表で示すようにお小遣いでチューブラーを試せますので是非お勧めしたいと思います。
ホイールの部品を販売しておられる福島のパックスサイクルさんより部品を購入するとして計算してみます。次のような表になります。重量はおおよその重量です。
単価 | 個数 | 合計 | ||
TB25 32h | 440gx2 880g | 3,520 | 2 | 7,040 |
星スポークバテッド | 5gx64 320g | 47 | 64 | 3,008 |
ニップルアルミ | 20g | 19 | 64 | 1,216 |
ハブ ティアグラ | 530g | 5,640 | 1 | 5,640 |
合計 1750g | 合計 | 16,904 |
約17000円で魅力あるチューブラーホイールが作れます。工賃は別です。
このホイールは安価ですが重い初心者向けホイールのように見えます。しかし性能はバカにできません。理由は外周部が高級クリンチャーホイールに比べて軽いことです。総重量ではハブが530gほどありますので重いホイールと思われてしまいますがこれは中心部の重さですので回転には影響はありません。
自転車で一番効果のあるアップグレードはホイールです。中でもタイヤがいちばん有効です。転がり抵抗が低く軽量のタイヤをインストールすることが最良のアップグレードといえます。
高価なホイールで走ると優越感で気持ちいいのはわかりますが安価なチューブラーホイールも性能では負けていません。
キンリンのTB25で作ったホイールはリム剛性が高いので前へ進む力が逃げない感じがします。もちろんスポーク数が多いので少スポークホイールと比べて空気抵抗の点では劣っているかもしれませんがスポークの空気抵抗に関しては私個人的には大きい問題ではないと思っています。
乗り手の空気抵抗が最大ですのでスポークになりますとほんのわずかというのが理由です。
ホイールの空気抵抗も大事ですがホイール剛性がいちばんスピードに影響すると思っています。競輪選手のホイールは36hです。スポークの多さは空気抵抗に影響するわけですがあんまり気にしなくていいのではないでしょうか。もちろん影響ないとは言えませんが少ないでしょう。
今回はチューブラーホイールを乗ったことがない人に提案しています。
安価なホイールですがよく走るホイールだと実感できます。ポイントはタイヤです。チューブラータイヤの数は減ってはいますがまだまだ高品質タイヤは沢山販売されています。ツールなどのプロレースではチューブラータイヤを使われています。
是非ともお勧めしたいホイール、チューブラーホイールは一度考えてよいと思います。