ご自分の使っているテンションメーターに疑問を持っておられた方が当ブログにたどり着かれ連絡いただきました。
以下連絡内容です。
TM-1ユーザーです。
まさにメーターの値に疑問を感じていたところ、こちらのサイトにたどり着きました。
直近、DSに14番スポーク、NDSに14-15バテッドスポークで28Hのリアホイールを組んだのですが、走っているとフニャフニャすぎてブレーキキャリパーが横を向いてしまうことに悩んでいます。
取り急ぎ13番スポークへの組み換えも考えているのですが、スポークテンションもきちんと測りたいと思っています。
現状、DSがメーター読みで27程度(153kgf)、NDSが19程度(85kgf)なのですが、そんなわけはなく、もっと低いと思っています。
つきましては、校正をお願いしたいのですが、お手続きを教えてもらえないでしょうか?
当方より連絡いたしました。
連絡のやり取りからとても研究熱心なビルダーさんだと思いました。
送られてきました。
早速DTチャンピオン2.0mmを使って測ります。
100kgfで引っ張ったスポークを測りますと目盛りは20です。これはパークツールの換算表では70kgfなので驚きました。30%違っています。それも今まで校正させていただいた方々はこの逆でした。
このTM-1は実際のテンションよりも少なく表示しますのでどうしてもテンションは張りすぎの状態になるのです。
実際よりも緩いのも困りますが張りすぎも危険です。
換算表で27目盛り、換算表で153kgfまで上げていると連絡いただき驚きました。実際には測っていませんが180~200kgfの引っ張りになります。ご本人はそんなに引っ張っている意識はなかったようですがニップル回せばスポークは耐えられます。
張ったスポークを握っただけでは実際のテンションはわからないと思います。最初の出だしから正確でないメーターで測っていれば握って100kgfなんてわかるはずないと思います。
あとで伺ったのですがホイールのスポークはすべて測っておられないようです。
しっかり振れが取れていてもすべてのスポークを測っていなければスポークテンションがちぐはぐな場合があります。この点も注意が必要なところです。
エクセルで作った新しい換算表を添えて返送いたしました。
TM-1の輸入元ホーザンを責めるつもりは全くありません。
私はホーザンのご担当の方よりTM-1は絶対値を測る品物ではないといわれました。新品のホイールを購入したときにTM-1で測っておくとホイールのメンテナンスのために便利というくらいの位置づけですと話されていました。
自作校正器の紹介
こんなことからもTM-1を実際の計測機として活躍させるには個人で校正する必要があります。
海外のブログではこのように校正器を作ったという人が発表されています。安価なTM-1を本格的に活躍させるには自分で手を打たないといけないと思います。
私もお手伝いできます。