チューブレスのホイールでシルバーリムのホイールを提案してほしいとこのブログより連絡いただきました。
チューブレスレディーでシルバーリムはなかなか手に入れることが難しくVelocity A23が英国通販で出ているのでこれを使ってほしいとのこと。ハブも同じサイトで手配することができました。
ハブ Miche RC2 F/R28H 1セット
Velocity A23 28h 2本
品物が届くまで約10日かかりました。重量確認しますとハブはカタログ重量前後460gを下回っています。ハブは前輪132g、後輪295gでした。33g予定より軽いです。リムは449gでほぼカタログ通りの重量でした。
スポークは前輪をサピムのLaser2.0/1.5/2.0mm 2クロス組で、後輪はハブ右をコンペティション2.0/1.8/2.0mmm、左Laser2.0/1.5/2.0mm 2クロス組で仕上げることにいたしました。
Laserスポークは私の好きなスポークです。サピムCX-RAYのもとになるスポークといわれています。Laserを平たくしたのがCX-RAYです。重量もほとんど同じです。性能はCX-RAYのほうが強度や空気抵抗の点で上です。空気抵抗を調べた人のレポートでは1wの差があるとか。1wで価格が3倍ですのでLaserを選んでしまいます。
コンペティションもよく使います。コンペティションをカットして新しくねじを切るときに力の入れ具合が星のスポークよりも力がいります。コンペティションのほうが固いように思っています。
この2種類のスポークを組み合わせて今回のホイールを仕上げることにしています。
リムのマックステンションは120kgfと書かれていますので注意しながらテンションアップを行っています。できるだけ均一になるように何回も分けてテンションを上げています。
わかりやすく説明しますとニップル回しを1/2回転で一周回ってテンションを計測、1/4回転で一周回ってテンションを計測という風にスポークテンションを計測しながらテンションアップを行い120kgfに近づけていきます。
何度も同じ作業が続きますので少し時間が掛かります。しかしながら結局は狂いの少ないホイールが出来上がりますのであとは楽なのです。
振れ取りだけを考えてスポークの張りを上げていきますときれいに振れが取れても各スポークテンションはばらばらで仕上がります。このように仕上げてしまいますとホイールの振れが出やすいとかスポークが折れやすいホイールが出来上がります。
出来上がりは同じように振れがなくてもスポークテンションの均一化されたホイールとテンションのことをあまり気にしないで作り上げたホイールとは乗り続けると大きな違いが出てきます。ビルダーによって違いが出るのはこの辺りが原因です。
前輪734g後輪914g、合計1648gです。28hでこの重量です。しっかりスポークを使っていますが軽量です。
リムテープ、バルブをセットしましてお届けいたしました。
今回は国内に適当なリム、ハブが手に入らなかったので海外通販で手配した品物を使って作らせていただきました。いわば持ち込みと同じです。手間賃をいただいて作らせていただきました。お客様とのやり取りで市場では売っていないホイールを仕上げています。クロモリロードに合わせてシルバーのホイールです。ホイール作りは奥が深いです。