1300g前後のホイールを考えてみました。
軽量ホイールを作ろうと考えておられる方の参考になるかと思います。
リムはキンリンXR200、TNI AL22を選びました。どちらも同じものと思われますが販売する会社は同じものとは言っていません。重量は380g前後です。
このリムは軽量リムとして人気があります。しかし取り扱いに注意が必要のようです。
以下このリムを扱うアメリカの自転車部品会社説明文です。
At just 383 grams, the Kinlin XR-200 is Kinlin’s lightest road clincher rim, and one of the lightest alloy clincher rims you can buy. It is the perfect rim for a climbing wheel or the weight weenie in you.
Recommended rider weights (front and rear):
Under 145 lbs: 20/24 約66kg
145 – 175 lbs: 24/28 約66-80kg
175 – 200 lbs: 28/32 約80-90kg
リムが軽量ということはこのリムがいくら剛性の高いリムとしても乗り手の体重は考えなくてはいけません。もちろん90㎏の人が20/24hのリムに乗ることはできます。ホイールが壊れることはないでしょう。しかし安心のコーナリング、力が逃げない乗り味を得るには乗る人の体重に応じてリム穴、スポーク数を選定することが大切と思います。安価でとても良いリムですが注意が必要です。
ハブはノバテックです。
フロントはA291SB 76g リアはF482SB-11 255gです。
スポークはフロント サピムLaser2.0/1.5/2.0mm
リアDTコンペティション2.0/1.8/2.0mm
後輪スポークは剛性を高めるために太くしました。前輪後輪の太さを変えるとか、左右の太さを変える方法、例えば右をチャンピオン左コンペティションという組み合わせも考えられます。いろんなことを試せるのも手組の良さです。
ニップルはDTのアルミ12mmを使っています。アルミニップルはDTでないとだめとかいう人が多いのですが私個人的にはサピムもピラーも使っています。
DT以外はなめやすいといいますがニップルレンチが3サイドのレンチであれば大丈夫と思います。四方ぴったり合ったニップルレンチが大切です。
組み方はフロント、リア共に2クロスにしました。フロントはラジアル組が一般的ですがスタイルがクロス組のほうが好みなので2クロスにしました。クッション性は2クロスのほうがあるといわれているようです。
スポーク長の計算は2つのソフトで確認しながら出しています。DTのソフトとwheelproの計算ソフトを使っています。なぜ2つのソフトかといいますと元のスポーク長を出す計算式は同じでもスポークの伸びを最後に計算しているので結果が違うときがあります。
結果が違うときは経験で判断です。
スポーク長の計算では入力要素はどれも同じなのでERDリム内径の寸法が正確でないと正しくスポーク長を出せません。ERDを出すことが一番大切です。
スポーク長の結果が出ますと一番迷うのは小数点以下の数値の問題です。切り捨てにするか切り上げにするかです。私は基本的には切り上げです。
DTのソフトではスポーク長のお勧め数値が出ます。DT計算ソフトの通りやればほぼ問題はないと思いますがたまにうまくいかないときもあります。アルミニップル使用の時にはテンションアップ後にニップルから突き出る長さは問題ありません。短い長さより突き出る長さのほうが安心です。アルミニップルの弱点をカバーできるからです。アルミニップルの弱点は下図の赤線のところです。1mm突き出ても失敗ではありません。
大まかに部品代を表にしてみました。参考にしてください。
ノバテックハブ20/24h | |||
単価 | 数量 | 金額 | |
XR200 | 3800 | 2 | 7600 |
ハブセット | 10000 | 1 | 10000 |
スポーク | 100 | 44 | 4400 |
ニップル | 30 | 44 | 1320 |
合計 | 23320 | ||
ティアグラハブ32h 星スポーク | |||
単価 | 数量 | 金額 | |
XR200 | 3800 | 2 | 7600 |
ハブセット | 5000 | 1 | 5000 |
スポーク | 60 | 64 | 3840 |
ニップル | 30 | 64 | 1920 |
合計 | 18360 |
安価な完組もありますが手組の場合は材料費だけです。自分で組めば楽しいです。もちろんアイデアをプロと相談しながらプロにお願いするのも一つです。
組み方関しては練習しかありません。仮組が終わったらスポークが緩い状態で一度組み上げてしまうことがうまくできる方法と思います。一度きれいに組み上げてから均等にテンションを上げていけばいいのです。いいホイールが出来ます。