ピストホイールを2セットご注文

お客様はこれまでに何度もご注文いただいた方です。ピストフレームの組み立てなどすべて出来る方ですがホイールは手組ホイールファンを気に入っていただいたのか注文いただいています。

ハブ、リムはすべて持ち込みでスポークはこちらでご用意するという形です。

ヴェロシティ エルロン 32H 471g
マビック カーボンリム 32H

今回は

①ベロシティのアルミリム エルロン シルバーリム32穴

②マビックカーボンリム 32穴

③フィルウッズ ラージフランジ トラックハブ 

④カンパニョーロ スモールフランジ トラックハブ

この部品をお預けいただきました。

スポークはすべてサピムLaserシルバーで組みます。ニップルはDTのSquorxProシルバーです。

マビックカーボンリム カンパニョーロ トラックハブ サピムLaser
マビックカーボンリム カンパニョーロ トラックハブ サピムLaser
ヴェロシティ エルロン 32H フィルウッズ ラージフランジハブ サピムLaser

ヴェロシティ エルロン 32H フィルウッズ ラージフランジハブ サピムLaser

アルミホイールとカーボンホイールの2セットお作りするわけですがスポークはサピムのLaserを使用しています。Laserを扱うには注意が必要です。スポークの中央部が1.5mmと細いのでニップルを回すとスポークがねじれます。このねじれを防ぎながらスポークテンションを上げていかないといけません。扱いが難しいスポークですので言わばビルダー泣かせのスポークですがうまく扱うとスポークがショックアブソーバーの働きをしますので疲れにくいホイールに仕上がります。

アルミリムもカーボンリムも前輪はラジアル組、後輪は3クロス組で仕上げています。ホイールの仕上げはしっかりと馴染みだしを行うことです。一番簡単に行える馴染みだしはタイヤをはめて一度乗ってみることです。ご自分でホイールを作る方はこの方法が一番良いと思います。しかしプロが作るホイールはこのようなことは出来ません。長く乗られて振れが出ないようにすることが必要です。

ホイール以外は何でもできるお客様とはこれからも長いお付き合いとなりそうです。

定番46mm高カーボンホイールのインプレいただきました

一月にご注文いただきました46mm高の定番カーボンのインプレをお送りいただきました。お客様は北海道の方で、1月末に納品いたしましたが屋外で乗れるのは4月からです。10月に感想をお送りいただきましたので約半年乗られました。雄大な大自然の中で楽しんでおられます。乗られる期間は短いと思いますが密度の濃い楽しみ方をされていると想像します。

ホイール内容は下記の通りです。

リム 28mm幅46mm高 穴ナシリム使用

ハブ ノバテック A291SB 20H F482SB 24H

スポーク wing21 黒

ニップル Squorxpro ブラス 黒

手組ホイールファンの宣伝になるのですがこのリム、ハブを使えばこのような乗り味になるのかという参考になると思います。お客様了解を得ています。以下インプレの全文です。

感想を少しですが書きましたので送ります。

まず外見ですが迫力ある見かけで満足です。スポークワッシャがワンポイントで、走ると金色の輪に見えます。

タイヤはGP5000の25Cで600kPa入れたときの外幅は27.5mmでリム外幅と同じくらいになります。

ちなみに他のホイールでもタイヤとチューブは同じ銘柄です。

使用する前にハブを分解しグリースを追加しました。

分解説明をホームページにアップしていただいており、ありがたかったです。

フリーの爪を立てるスプリングがゾンダの倍くらい太く、折れの心配は当分不要と思いました

46mmホイール走行開始は5月6日で、4月はゾンダで冬眠からのリハビリ走に当てておりました。

乗り出し最初期の感想は以下です。

ブレーキはよく効きまったく問題ない。

横風あおられ具合は想定内。これ以上だと怖いかな。

しっかりした真円のものが転がっている感じがある。かといって硬質な振動が多いことはない。

走り出しの重さは普通。重くも軽くもなく上りの不利は感じない。

ダンシングすると予想より自転車が前に出るので体の動きを調節する必要あり。

肝心の空力ですが、自分にはそんな気がする程度しか感じられませんでした。

キシリウム・プロはこの46mmホイールよりいくらか軽いのですが、軽さはすぐ感じることができますから、ものの感じかたは難しいと思った次第です。

そんなことで自分の鈍感さに落胆しつつ乗っていたのですが、一方、普段走る区間の記録は更新していきました。

途中2回キシリウムプロに変えましたが、今まで5か月間3000kmちょっと使用して、空力に関しては別の感想を持つようになりました。

自分が思うよりずっと低速から恩恵があり、それが連続的かつ変化点がないので判りにくいのだと考えています。

向かい風やライド終盤でチカラが残っていないなど条件が悪いときほど違いがわかります。

こんなとき他のホイールだと失速感が強く、前に進むのを手伝ってくれません。

もう一つは、例えば下りの勢いを殺さないよう重くなるペダルに逆らって上りを越えて行くような状況で、このホイールはとても踏み心地がいい、パワーをかけて行けます。かかりがいいと表現されることかもしれません。

今年も来月には乗れない季節になりますが、こんな感じで楽しんでおり、本ホイールを入手したことに満足しています。

手組様が長くホイール作りを続けられるよう願っています。

ありがたい感想文をお送りいただきました。

レイノルズ32カーボンホイールの調整と組み替え

軽量チューブラーホイールの前輪調整と後輪をピストホイールに組み替えをご依頼いただきました。お客様はピストクリテリウムのレースに出ておられる方です。

レイノルズ32 前輪483g
お預かり時の前輪スポークテンション
前輪スポークテンション調整後のテンショングラフ
レイノルズ32 チューブラーカーボンリム266g
Brotures トラックハブ 267g

32mm高のチューブラーリムは266gと超軽量です。前輪はテンション調整を、後輪はBroturesというショップのオリジナルハブを使ってピストホイールを作製します。

リムはインターナルニップルを使います。最近のリムではインターナルニップルを使うリムはあまり見受けることがありません。おそらく風洞実験で通常のニップルを使うリムと性能の違いがないことからインターナルニップルを使うリムが少なくなったようです。

インターナルニップルを使うリムの注意点は正確なリムERDの計測にあります。あとはスポークの伸びとかを考えてスポーク長を出します。ニップルからスポークが突き抜けないような長さに決定するにはやはり経験が必要と思います。

リム穴の後ろからニップルを回します。ドライバー式のニップル回しでは何回転まわしたか分かりにくいのでインターナルニップルの扱いは難しいです。しかし結局は慣れの問題です。

ハブは両切りハブなので左右のスポークテンションは同じになるように仕上げますとセンターは出ます。前輪と同じです。

後輪スポークはDTのコンペティションを使っています。中央部が1.8mmのスポークで作りましたので剛性は上がりました。お客様には高価な扁平スポークでなくても良いということで丸スポークを提案しています。スポークの代金が安くなった分、タイヤにお金をかけると良いでしょう。

後輪 638g 左右2クロス組
後輪スポークテンショングラフ

前輪のスポーク調整と後輪ハブの交換でピストホイールが出来上がりました。ご感想が楽しみです。

定番ホイールXR31T/RTホイールのご感想

手組ホイールファンのアルミホイールの中では定番的なホイールをご注文いただきました。

お客様の最初のご希望はAL22のような超軽量リムを使ったホイールをご希望でしたが丘陵地帯を走るのならリム剛性の高いXR31T/RTで作られたらいかがですかと提案いたしました。

力のあるライダーさんは剛性を求めます。ホイールは軽さも必要ですが一番大切なところはリム剛性であることをご説明いたしました。

XR31T 20H 696g
XR31RT 24H 892g

今回のホイールは提案通り気に入っていただいたようで、乗られたご感想をお送りいただきました。厚かましいことですが、このインプレは手組ホイールファンの宣伝に使わしていただいています。しかし手組ホイールのリム選択には参考になると思います。お客様には了解を得ていますので全文を掲載いたします。

ホイールの感想をお伝えします。

まず体感できたことは、ホイールの転がりの良さです。下りでは重力に任せて滑らかに転がり落ちていきます。

コーナリングでは、容易にイメージどおりのラインを通すことができました。コントロール性能が高いということでしょうか。

直進性能も高いと思いました。真っ直ぐ走るという当然のことが、とても快適に感じられました。すべてホイールの剛性の高さと精度の高さのおかげかと思っています。

手組ホイールをオーダーする過程で、軽さよりも空力や剛性のメリットを学びました。

以前使っていたホイールより100g以上重いホイールになりましたが、上りにおける重量増の影響は全く気にしなくなりました。ホイールの剛性の高さは強い推進力に繋がっていると思います。あとは私の技術の問題です。

稚拙な感想で申し訳ないですが、ホイールはとても気に入っております。

ずいぶん先になりますが、また制作をお願いできたらと思っています。

ホイールは乗る人との相性があります。良いホイールですよとお勧めしましても乗り手の力に合っていないときもあります。今回の場合ぴったりとお好みがあったようです。XR31T/RTリムで作りましたホイールが100%歓迎されるわけではありませんがかなりの確率で良いホイールという評価をいただいています。

ホイールの性能は7割リムで決まると言われています。残りの3割は組付けです。乗り方に合ったリムを選び、良い組付けで作り上げるホイールはとても楽しいライディングを得ることが出来ます。お客様と相性のあったホイールを納品できてとても喜んでいます。

XR31T/RTリム使用アルミホイールの作製

お客様よりご連絡いただきました時はAL22リムとノバテックハブを使った軽量ホイールをご希望でした。登りに特化したホイールとしてご指定いただいたのですがいろいろとメールのやりとりで今回のXR31T/RTリムでお作りすることになりました。

AL22リムは約380~390gの軽量リムです。剛性もありますのでこのリムのファンは結構おられます。ナローリムということでタイヤ選択は最近では限られてきました。外周部が軽いリムの特性上くるくるとクランクを回す乗り方のライダーには適しているようです。リム高が低いので空力の援護はありません。

方やXR31T/RTリムは24mm幅31mm高で、重量は500g前後ですが非常に剛性が高いリムです。今まで組んできましたホイールの中ではトップクラスの剛性を持つリムです。空力が良く平地や下りの走りでは足を休めることが出来るホイールとしてとても優秀リムとしてお勧めしています。

結論としましてお客様は重量が増えるのですが剛性の高いリムを選択されました。勿論ホイールは乗り手との相性があります。剛性があるといっても軽量ホイールの方を好まれる方もおられますのでXR31T/RTで作ったホイールが最良という訳ではありません。しかし力のある方にはおすすめ出来るホイールです。ゾンダ、レー3と乗り比べた方より良いホイールだと言っていたことがあります。

ホイールの内容は次の通りです。

リム XR31T/RT 前輪20H 後輪24H 後輪は3mmオフセットリム

ハブ ノバテック A291SB 20H F482SB 24H

スポーク 前輪 レボリューション黒 2.0/1.5/2.0㎜

スポーク 後輪左 レボリューション黒 2.0/1.5/2.0㎜

スポーク 後輪右 コンペティション黒 2.0/1.8/2.0㎜

ニップル SquorxPro ブラス黒

ホイールの性能はリムが7割、残り3割で組付けやハブの性能が影響するといわれています。リム選択がとても重要ですが、組付けも忘れてはならない重要ポイントです。スポークの張り方によって駆動ロスを押さえることが出来るのでしっかりと組み付けが必要です。

前輪696g
後輪892g

出来上がりました。重量は前輪696g、後輪892g、前後1588gです。

当初は超軽量ホイールをご希望でしたが重量が増えても剛性の高いホイールを選びなおしていただきました。ご感想が楽しみです。

451ミニベロホイールの作製依頼

ハブとリムはご自分で用意するということでお送りいただきました。真っ黒のアルミリムとリディアというブランドのミニベロ用ハブです。

こちらで用意するのは黒スポークと黒ニップルです。

Ridea ミニヴェロ用ハブ
451アルミリム 439g

ミニベロホイール作製ではスポークの準備がポイントになります。バテッドスポークでは短いスポークを準備するのは難しいようです。ストレートスポークでしたら長さ調整のためカットは自由がきくので手に入れやすいです。

リム径が小さいので通常のニップル回しでは扱いにくいのでニップルは後ろからでも締めることが出来るニップルが扱いやすいと思います。最近ではダブルスクエアタイプかDTのSquorxProのブラスニップルをよく使います。後ろから回すことが出来るので締め増しの時には有効でお勧めします。

今回のホイールは前輪はラジアル組、後輪は2クロス組で組み上げます。スポーク、ニップル共に黒ですので出来上がりは精悍な感じがします。

スポーク長が短いのでニップルの反応はシビアに出ます。少し回しただけでもリムの位置は大きく反応します。一言で言いますとミニべロの組み上げはとても難しいと思います。

通常の700cのリムとは全く違いますので大径のホイールを組む感覚で組み立てようとしますとなかなかうまく振れが取れません。振れが取れてもスポークテンションは均一になりにくいのでかえって時間が掛かってしまいます。

ではどうすればうまくいくのか?答えはゆっくりやることです。通常の700cのニップルとは違う反応ですので、先ずは緩めのテンションで作ってみてあとはゆっくりスポークテンションを確認しながら組み上げていくのがいいようです。

組み上がりはリムの精度で決まります。精度が良くないリムは当然組みにくいものです。カッコイイからと言って昔のリムでホイールを作るのは難しいです。最新のリムを選べれるのが良いと思います。

前輪 635g 
後輪 780g

組み上がりました。

前輪635g、後輪780g前後で1415gです。ミニべロながら意外と重い出来上がりです。しかしホイールは軽いだけが良いホイールとは限りません。重い=剛性があるということでもあります。ご感想が楽しみです。

ENVEホイールの調整とスポーク組み替え

このブログに興味を持っていただきました方より連絡いただきました。

レースに使っているENVEホイールの調整とスポークの組み替え依頼です。

長年付き合いのあるショップに手組依頼されたホイールです。

前輪 700g 2クロス ハブはTNIのセラミックベアリング使用ハブ
後輪 893g DURAハブ CXRAY 

ホイールの詳細は次の通りです。

リム ENVE SES 前輪20H後輪24H

ハブ 前輪 TNI セラミックハブ 後輪 シマノDuraハブ FH9000 24H

スポーク 前後共にサピム CXRAY シルバー

     前輪2クロス組 後輪3クロス組

ニップル インターナルニップル ブラス

お預かりしますとスポークの状態を調べるます。グラフにしますと分かりやすいのでお客様にはこんな状態ですと連絡できますので組替えなどのプランを説明するのに役立ちます。

前輪 ハイテンションで組まれています 
後輪 グラフになっていないとところは緩すぎてグラフにできないということです

お預かりホイールの前輪は2クロス組、後輪は左右3クロス組で組まれています。一般には24穴の場合3クロス組で組むことはありません。理由はスポークがオーバーラップするからです。

オーバーラップとはこんな状態です 24穴で3クロス組しますとこのようになります まあ、好みです

ハブフランジのところでスポークが重なることを意味します。スポークがゆがむと折れの原因になったり、スポークを取り換えるときにも容易に取り換えることは出来ません。メンテナンス性が悪くなります。しかしこれも好みなのでこれがいい人にはこれが良いと思います。手組ホイールファンでは24穴3クロス組は行いません。

グラフにしましたスポークテンションには驚きました。前輪は超ハイテンション、後輪はゆるゆるのテンションで組まれています。お客様には申し訳ないですがとてもひどい組み方をするショップさんでした。長年の付き合いがあってもよく考えておかなくてはいけません。

登りで踏み込んでもかからないホイールだと伺いました。理由が分かり納得されました。高価な部品を使っています。よく走りますよと言われると信じてしまうものです。しかし客観的に見ますとよくわかります。

バルブ穴位置が気になる 長年の付き合いのショップには文句は言いにくい

前輪はスポークの調整を行います。バルブ穴を見ますと一穴ずれています。気にする人は気にします。手組ホイールファンでは出来るだけ注意をしていますが、個人的にはあまり気にしません。今回は組み直しをしませんのでそのままですが一般にはこの組み方はしません。バルブが扱いやすいように組むのが一般的です。

後輪はスポークをwing21で組みますので剛性が上がります。理由はwing21の方が5gスポークで、CXRAYは4gスポークです。ほんのわずかな重量差ですが剛性は大きく影響します。

CXRAYで剛性が丁度いい人もおられるので一概にはこれがいいということは出来ません。注意点としましてCXRAYは万能スポークではないということです。坂で踏み込んでも反応がヌルイ場合は剛性不足です。しかしくるくる回して走る方にはCXRAYで良いかもしれません。

後輪は3クロスをやめて2クロスで組みました
24穴ハブの場合2クロスで組みますとスポークは重なりません
後輪スポークテンショングラフ 

完成しました。前輪は少しスポークテンションを下げました。後輪は出来るだけスポークテンションを揃え、振れを最小になるように仕上げています。

グラフを見比べてみますとどれだけ変わったかよくわかります。あとはお客様のご意見を伺うだけです。楽しみです。

インダストリー9ハブ、46.5mm波型リムでホイール作製

2セット目のホイールを作りたいとご連絡いただきました。今回のプランはすべてお客様のアイデアです。

前輪 733g
後輪 877g

リムは46.5mm高30mm幅の波型リムを使います。穴ナシリムです。リム―メーカーは軽量タイプと標準タイプの2種類があります。違いは剛性です。軽さを求めるのであれば軽量タイプですがお客様はより剛性の高いリムを選ばれています。標準タイプとありますがリムは450g前後とやはり軽量です。波型リムは空力を意識されたデザインです。自分のホイールではありませんがこれなら欲しいです。

後輪 3クロス組 
前輪 2クロス組

ハブはインダストリー9のハブです。持ち込みいただきました。とても存在感があります。注意点はハブのサイズはホームページに発表されているサイズは実際とは違っています。ホイール作りの基本、実寸を測ることをお勧めします。

スポークはピラーのwing21を指定されました。サピムのCXRAYはとてもよいスポークですが万能スポークではないことをよく理解されています。組み方は前輪には2クロス組、後輪は3クロス組です。

前輪 2クロス組 ロゴのないリムですが存在感があります
後輪 左右3クロス組 波型リムが存在感を出しています

完成したホイールを見ていますがリムにはロゴがありません。ロゴがないホイールですが波型が存在感を発揮しています。ハブの色もきれいです。回転はとても滑らかです。これなら目立つ。特別目立つために作ってはいませんがライド仲間にはどこのホイール?と尋ねられるのは間違いありません。

いつものようにスポークテンションのバラつきを出来るだけ少なくなるように調整しています。

お客様のご感想が楽しみです。

56mm高30mm幅カーボンホイールの印象記

8月6日に記事にしています56mm高30mm幅のカーボンホイールの印象をお送りいただきました。当ブログの宣伝になるのが目的の一つですがこの印象記は56mm高のリムを使えばこのような結果を得られるということで参考になることは多いです。

ブエルタが始まって3日経ちますがどの選手のホイールを見ても50mm前後のリムを使っています。今回の56mm高のリムはもう平地用だけではないようです。

ホイールはリムが7割と言われています。残り3割でスポークの選択、ハブの重要性が決まってきます。リムの剛性で性能が決まるので今回のインプレは参考になると思います。

後輪837g
前輪739g

以下原文でお客様より了解を得ています。

作成して頂きましたホイールを使用致しました。

交換前はフルクラムのレーシング700DBを使用しており、実測で1704gありました。リムテープ分まで考慮すると約150g軽量化されているので、さぞかし漕ぎ出しは軽く感じるのかと思っておりましたが、正直よく分からなかったです

その後、直線になった時に「やっぱり速いかも」と思う所が何度もありました。しかし終わってみたらただの追い風だったという事が今まで何度もありましたので、あまり期待せずに淡々とペダルをこいで予定のコースを走り終えた途端、タイムを見てびっくり、あっさりと自己ベストを更新していました。

Stravaのタイムを見たら、平均速度が4%上がっていました。

4年間色々試してほとんどタイムが変わらなかったコースがあっさりと更新されて、やはり速くなるにはタイヤかホイールの交換と言われている事が理解出来ました。

おそらく上級者になればこのホイールの評価も上手に言語化出来るのでしょうが、上手く表現出来ずに申し訳ございません。

これからもこのホイールを大切に使用したいと思います。機会がありましたら、別のホイールも依頼したいです。

Stravaでとる客観的なデータはよくわかります。4年間更新できなかったタイムがあっさり更新できたことに驚かれたようです。上手い言葉でインプレいただくよりはデータは正直です。先ずはタイヤに投資していただき次に新しいホイールを試していただくと良いかと思います。期待以上のホイールで良かったです。

EQUALリム、ハブを使ってホイールを作るときの注意点

ご縁がありましてEQUALリムとハブをお送りいただきました。ホイールは手前味噌になりますがよくできています。ご感想が届くのを楽しみにしています。

前輪647g
後輪727g

さて今回ハブとリムを点検することが出来ましたのでこの部品を使うときの注意点を述べたいと思います。

①ハブは分解する手順をグロータックさんがYOU TUBEに上げておられますので参考にされたら良いかと思います。定期的なグリスアップは必要です。

穴位置が2.5mmずれています

②リムは2.5mmのオフセットリムですので方向性があります。この点を注意しないとゆるゆるのスポークテンションになってしまうこともあります。

③リムのERDが発表されています。今回の作製でERDを出しましたら4mm違っていました。使用するニップルでERDは変わります。実寸を計測してスポーク長を出すことをお勧めします。

④グロータックさんは部品屋さんなのでホイールの性能には直接影響しません。走る走らないは作られるビルダーさんの腕次第です。これは重要なポイントです。

⑤うまく作ればブランドホイールの約半額でホイールが手に入ります。これはとても楽しみです。

⑥グロータックさんのホイールキットはCXRAYのスポークを使われています。CXRAYスポークは万能スポークではないのでキットで購入はよく考えられた方が良いと思います。