ホイールのハブ点検

機械好きの人はいつも自転車のどこかを触っています。乗るのが好きで機械のことは自転車屋さんに任せていますという人もおられます。行きつけの自転車屋さんが近くにあればいいのですがそれもないというライダーさんも結構おられると思います。

ロードバイクを乗る場合、パンクの修理やチェーンのオイル注しなど最低限のことは自分でやることを覚える必要があります。その中にハブの分解をお勧めします。自転車のハブを分解するなんて、とてもとてもと思われますが意外と簡単です。

ホイールのタイヤを外しました

ホイールの点検依頼を受けました。半年使われたホイールのハブ音が妙に高くて大きいので分解してみましたところハブフリーを外してみて驚きました。

半年でこの状態です
汚れ、さび付きで調子の悪いハブ

ハブフリーの爪部分は立ち方が鈍く、ラチェットリングは真っ黒になっていました。グリス不足と汚れが原因で明らかに回転が渋いと感じました。しかし、乗り手さんにとってずっと同じ感じなら不具合はなかなかわかりにくいものです。

一般にはシールドベアリングを使ったハブはベアリングが4個使われています。8枚から11枚のギアを取り付けるフリー側に2個、ハブ本体に2個ベアリングが中に入っています。軸棒に取り付けられたギアがうまく回るようにいつもきれいにしておかないと回転は渋くなります。

取り敢えずお預かりしましたホイールのハブをきれいにしましたがこびりついた汚れは取り切れません。ステンレスの部品もサビることがあります。今回はこれに近い状態でした。なかなかきれいになりません。どうやっても4つの爪の立ち方がすっきりしません。

乗られる頻度にもよりますがハブは年に3,4回フリーを外して点検が必要と感じています。乗られる地域によっても違ってくるかもしれません。土壌の性質といいますか、酸性やアルカリ性の問題などいろんな要素が絡まっていると感じています。

お預かりのホイールはハブを新しくしました。最初の時も新品のハブを使っていますがもともとハブの具合が悪かったのかもしれません。今回は新しいハブに取り換えました。 せっかくのホイールですので長く乗っていただきたいものです。

ハブは簡単に分解できます グリスアップは難しいことではありません

それにはハブのお掃除、グリスアップが必要です。そのためにも中古でいいのでハブを一つ購入して分解の練習するのも一案と考えます。先ずは慣れることが大切です。

ピストホイールの組み換え

一度ピストホイールをお納めしましたお客様よりご連絡いただきました。ハブ交換の依頼です。

ギアを交換された時にハブ軸のねじ山をなめてしまわれたようです。ナットがガチガチに固まっていました。慣れていることでも、ねじ山を確認しないでレンチを無理やり回してしまうことがありますが今回はそのようです。軸棒のねじ山がつぶれていました。


交換したハブ 左側ねじ部分にトラブル

今回は軸棒を取り換えればいいと考えますが、ねじ式の軸棒なのでなかなか簡単にはいきません。結局ハブ交換を選ばれました。

取り出しましたハブは、新しく軸棒が手に入れば交換されたら良いかと思います。ハブ構造はシンプルです。ベアリングは6000番台のベアリング2つ入っているだけなのでベアリングの取り出し、圧入は難しいことではありません。

ピストホイールはとてもシンプルな構造です。踏み込みの直接的な感覚はロードバイクと違う感じです。はまり込む人が多いのもよくわかります。

ピストホイールでは左右のスポーク長が同じなので後輪でも前輪用のホイールを作るようなものです。

後輪左右のスポークテンションは同じなので(ハブによって違うときもあります)駆動効率は高く、左右テンション差があるホイールのようなことはありません。このため踏み込んだ力は逃げにくいのでロードバイクのホイールとは感覚が違います。

ピストバイクの面白さが最近よくわかってきました。ピストバイク、お勧めです。

カーボンホイール後輪のスポーク替えで剛性アップ

よくレースに出ておられるライダーさんにホイールを試乗していただきました。

後輪847g

100kmほど乗っていただいた感想は乗り味が柔らかいという印象でした。乗りやすいホイールですが踏み込んだ時のシャープさがないというご意見をいただきました。いわゆる温いホイールです。これは主にスポークの剛性が原因です。

ホイールは43mm高25mm幅の穴ナシリム、スポークは左右サピムのCXRAY、ハブはノバテックハブで組んでいます。今回の場合、スポークが細くて剛性が足りないホイールだったようです。これは乗り手によって違います。今回は剛性不足でありましたが乗り手によってはこれで良い場合もあります。ホイールは乗り手の力、好みによって違ってきます。

ライダーによって剛性調整をするのが良いかと思いますが、どちらかといえば高めの剛性が扱いやすいと思います。太いスポークで作ると剛性高いホイールとなります。この辺りは好みです。

今回の場合左右がCXRAYなので右12本を少し太くして剛性をあげることにしました。つまりCXRAYからコンペティションにすることにしています。

コンペティションに取り換えて867g 20g増えました 剛性は大きく変わります

後輪の左右スポークがCXRAYの場合24本では乗り味は柔らかく乗りやすいホイールですが力のある人には物足りないホイールでした。

今回ドライブ側のCXRAY12本からコンペティション12本に取り換えました。これにより20g増え、このスポーク替えでホイールの剛性は大きく変わります。

乗り手の体重やパワーで同じホイールでも感じ方は違います。ホイールが温いと思われたらスポークを取り換えれば蘇ります。

マビックハブのエンドキャップはこれで外せる

マビックホイールのハブ玉押し調整には専用の道具が必要です。勿論ハブの分解にはこれがないと前に進めません。

専用の道具が必要です

正規に購入しますとホイールにはついてきますこのプラスチックの道具です。注意していないとなんの道具か分からなく捨ててしまうこともあります。実際、約20年前ホイールビギナーだったころ捨ててしまったことがあります。あとで必要なものだとわかり買いなおしました。

最近マビックのハブを手に入れましたので分解、組み直しなど行いましたがこの時も専用道具が必要で、ほかの道具が使えないかと考えていました。専用道具があればこれで回せばいいことですが持っていない人もおられると思います。

スナップリングプライヤーで回します
スナップリングプライヤーで外せます

スナップリングプライヤ―、この道具が使えます。これで回すことが出来ました。専用道具がなくてもマビックハブは扱えますので安心です。

カップアンドコーンの24穴ハブを取り出す

12月2日のブログ記事「カップアンドコーンの20Hハブが欲しい」の続きです。後輪ホイールWH-RS100後輪ホイールが届きました。一度も使うことなくホイールを分解するのは少し心が痛みますがハブでまた蘇りますのでいいかなと思っています。

いわゆる文鎮ホイールですがスポーク調整すればよく走ります

シマノハブはカップアンドコーンですが今手に入る穴数は28穴、32穴ばかりです。24穴は今のところありません。しかし裏技として24穴ハブを使ったホイールから取り出す方法があります。

ハブの見た目は飾り気がないハブでソラクラスと思われます。高級感はありませんが必要十分の性能を持っています。実用主義でホイールを作っていますのでこれで十分使えます。派手さはありませんがいいハブです。

ホイールが届きましたので先ずはホイールの健康診断を行います。グラフにするとよくわかります。

値段が値段だけに要求するのは難しいと思います バラつき度が大きい

グラフで見るとスポークテンションのバラつきが非常に大きいホイールでした。値段が値段なので仕方ないと思います。しかしこれを丁寧に均一にしますと振れが出にくく駆動ロスも軽減できます。重いが走るホイールに変身しますのでやってみる価値は十分あります。

今回はすぐに分解してハブを取り出しますので余計なことは考えません。取り出したハブを計量しましたら364gでした。重いハブですが使うときは中心部の重量ですのでホイールの回転には影響ありません。

後輪ハブ 364g 24穴
後輪オフセットリム547g

カップアンドコーンのハブは28穴32穴36穴だけなのでこのような裏技でしか用意できないのが残念です。余計なことをしなくて24穴ハブが欲しいです。

XR31T/RTリムで多スポークホイールの作製 続き

多スポークホイールをご注文いただいたお客様よりインプレをお送りいただきました。ホイール作りにとても参考になります。

お客様から写真をお送りいただきました。ホイールとフレームのバランスが良く、是非乗って見たいと感じます。

やはりベテランライダーさんです。なかなかビギナーライダーさんでは感じ取れない微妙なハンドリングをシッカリと捉えておられます。以下原文です。

先日作成した頂いたホイールを漸くセットアップできて本日50kmほど乗ってきました。前のホイールと同じ銘柄タイヤで同じサイズ(25C)、同じ空気圧で試してみました。

漕ぎ出しの感じはあまり変化を感じませんでしたが、トルクの掛けやすさと巡航速度に乗せるまでの加速のしやすさは断然今回のホイールの方が楽です。

また路面のギャップや段差を越える際、ショックが明らかにマイルドになっており今まで路面が荒れていて嫌だと思っていたコースでもそれほど嫌に感じません。

コーナリングもワイドリムの効果かホイール剛性の効果かは私には不明ですがライントレースがとてもスムーズで一段上の速度でコーナリングができますしタイヤのグリップ挙動が掴みやすくコーナリングがとても面白いです。

全体的にかっちりしている印象なのに硬さをあまり感じない感触でとても乗りやすいです

持った時の重量がWH7701に比べ重くなっているのですが、走りの軽さと快適さの総合性能では断然今回組んで頂いたホイールが良いです。

重量と走りの軽さが一致しないことを今回体験できて驚きです。ハブを取り出した元のホイールが、マビックMA2リムに星2.0シングルバテッドの組み合わせで重量的には若干軽くなるほどですが、乗り味は全く異なります。

スポークやリムの選択、丁寧な組み方でこれだけ変化をつけることができる手組みはとても面白いです。

今回大変よい体験をさせて頂きました。色々と試したいことが出てきましたので、また機会を見つけて連絡させて頂きたいと思います。

明日は100kmほどのロングライドに行く予定でとても楽しみです。今回は本当にありがとうございました。

ロングライド後の感想もお送りいただきました。

本日100kmほど乗ってきました。地元愛知の知多半島を一周するよく行くコースです。

距離を走るとよく分かってきたのが、加速する時だけでなく巡航速度を維持するのも以前のホイールより楽で平均速度が若干上がりました。それでいて路面からのショックがマイルドですので走り終わってからの疲労感が随分軽減されました。加速性、巡航速度、コーナリングどれも大変満足のいくものです。

見た目もシンプルな黒いリムと黒いスポークと合わせてシルバーのハブがワンポイントでアクセントとなっているので、手前味噌ですが、自分のバイクのカラーとよくマッチしており、とても気に入りました。

ホイールメーカーの完組ホイールも魅力的なのですが、こんなに良いホイールがハブのリユース含めて提供頂ける手組みは、本当に面白いと思います。

週末に100km程度のロングライドサイクリングが主の今の私の使い方にはとてもマッチしたホイールです。

今後のサイクリングやツーリングが楽しみです。

今回は良いホイールを丁寧に相談に乗っていただき仕様を決めて組んでいただき大変ありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。

追加のインプレもお送りいただきました。

追加のインプレです。

通勤にも使っているのでコスパ重視でタイヤはcontinentalのUltra Sports3を使っていて今回も新旧ホイールに同じタイヤを履いています。空気圧も揃えました。それでも新しいホールでは、同じタイヤを履いているとは思えない快適性を感じたこともお伝えしておきます。

手組ホイールファンさんがおっしゃっていただいたように、よりグレードの高いクリンチャーやチューブレスなどに変えるとより快適で乗りやすいホイールに感じるだろうと期待しています。

とても印象深いインプレをお送りいただきました。リムは公的機関の大阪産業技術研究所にて荷重試験を行いとても良い結果を出しています。この剛性あるリムを使って、乗り方にあわせたスポークを選んで組み上げたホイールは良い走りをすると確信していましたが、果たしてその通りの走りでした。丁寧に感じ取っていただいた今回のインプレはとても参考になると思います。

XR31T/RTリムで多スポークホイールの作製

お客様から以下のメールをいただきました。

いつもWebページを楽しく拝見させて頂いています。
Web
ページを拝見させていただく中で、一度手組みホイール製作の相談をさせて頂きたいと思っています。
相談内容は以下になります。
20年ほど前に使っていて室内保管していたロード用ホイールをリフレッシュしたいです。
・流用するのはハブで、リムとスポークは相談しながら決めたいです。
・ハブはシマノ60032Hです。前後ともです。フリーは9Sです。可能であればハブが使えるかチェック頂きたいです。(可能であればグリスアップや球あたり調整も含めて)

リムとスポークはご相談しながら決めています。何分お顔あわせての商談ではありません。先ずは手組ホイールファンを信頼していただくしかありません。何度かメールのやり取りしますとご安心いただいたようです。

リムは今まで高評価をいただいていますキンリンのXR31T/RTの32穴、後輪はオフセットリムをお勧めしました。スポークは中央部が1.5mmのDTレボリューション黒で決まりました。

中央部の細いバテッドスポークは地面からの衝撃を吸収してくれますので乗り味が柔らかくなります。空力をもう少し改善するであればサピムのCXRAY、もしくはDTのエアロライトが良いかと思いますが価格が3倍しますのでレース用でないのなら丸スポークが良いかと思います。

レボリューションはサピムのLaserと同じ太さでとても優秀スポークですが取り扱いは非常に難しいスポークです。普通にニップルを回していきますとスポークも供回りします。これを止めながらテンションを上げていきます。これが厄介です。うまく扱えばとても乗り心地が良いホイールに仕上がります。

リムは約500gですので重いリムと感じますがリム高が31mmあります。この高さでこの重量は軽量と思っています。よく走るホイール作製には剛性あるリムが大切です。剛性の高いこのリムは後輪用に穴位置が3㎜オフセットのリムも作られていますのでお勧めリムです。

シマノ600 前輪ハブ 136g
シマノ600 後輪ハブ 350g

お送りいただきましたシマノ600ハブは室内保管のホイールでしたのでとても滑らかな回転でグリスアップは不要でした。一つ注意点があります。リユースハブにスポークを通すときはフランジを守るために前と同じ穴に通すことが大切です。

構成は次の通りです。

リム XR31T/RT 32h

ハブ シマノ600ハブ 前後ともに32h

スポーク DTレボリューション黒 2.0/1.5/2.0mm

ニップル 12mmブラスニップル 黒

前後ともに3クロス組です。出来るだけスポークテンションを均一になるように組みます。馴染みだしは数が多いほど安定します。時間をあけて何度も繰り返します。

お客様から写真を提供していただきました とてもシンプルな仕上がりです
前輪スポークテンショングラフ
後輪スポークテンショングラフ

出来上がりはとてもシンプルで飾気がありません。このシンプルさがいいとよく伺います。ロングライドに適した疲れにくいホイールが出来上がりました。勿論レースにも使っていただけます。いいタイヤで走られると今までのホイールとはガラッと違った印象と思います。インプレが楽しみです。

カップアンドコーンの20Hハブが欲しい

今のところカップアンドコーンのハブで20Hのハブは単体では売っていないと思います。ではどうしたらよいかといいますと完成品のホイールから取り出す方法があります。

カップアンドコーンのハブは自分で手入れがし易いのでいいと良く伺います。シールドベアリングを使ったハブはベアリングを取り換える方法でメンテナンスしますがこれは少しハードルが高いようです。シールドベアリング交換はとても簡単ですがどうしても難しいと思われがちです。

カップアンドコーンのハブを使ったホイールを作ろうと考えましたのでシマノホイールを購入しました。ホイールからハブを取り出します。

使い道の多いシマノホイール 前輪848g
部品を外したリム 重量521g 重いということは剛性があるということでもあります

ハブの造りは質実剛健で見た目は全く高級感がありません。しかし必要十分なハブであることは間違いありません。少しくらいゴリ感があっても使えばすぐに当たりが出ます。自分でメンテナンス出来る優秀ハブと思っています。一定のファンがおられるのはよくわかります。

安価なホイールに高精度を求めるのは無理と思いますがスポークテンションのバラつきは大きい

新品が届きましたので分解前にホイールの内容確認をしました。いつものようにスポークテンショングラフにしています。スポークテンションのバラつきは大きいです。しかし価格を考えますと要求しすぎると思います。とてもよくできたホイールです。

スポークは2mmの丸スポークを使われていますので剛性は十分で、むしろ有りすぎる剛性と思います。体重の軽い人から重い人まで幅広く乗り手を考えて作られていますので剛性が高いのは仕方ありません。1.5mm、1.8mmのバテッドスポークに取り換えるのも一案と思っています。スポークを替えることで乗り味が柔らかくなりロングライドに使えるホイールに変わりますが、今回はあっさりと分解いたします。

シマノハブ145gは台湾ハブと比べて倍の重さですが丈夫で手入れが楽です 

高級なブティックブランドのハブではありませんがカップアンドコーンのシマノ20hハブが手に入りました。シマノホイールはいろいろ使い道が沢山あります。今回はカーボンホイールに使おうと思っています。

マビックのCOSMOSフロントハブを分解、組み立て

マビックの24穴フロントハブを手に入れましたので分解してメンテナンスしました。

バイスを活用すると楽にできます

マビックハブは特殊な道具を使います。メンテナンスには専用道具がないと分解できないようになっています。ハブの構造はとても簡単です。写真のようにバイスに固定してから作業を始めています。手でもって作業するよりも楽なのでバイスを使っています。

マビックホイールに付属している玉押し用の特殊工具 使い方が分からないと捨ててしまいます

ハブのエンドキャップは引き抜けば取り外しが出来る構造です。片方のねじ式になっているキャップは特殊な道具(玉押し用の工具)を使って外します。エンドキャップをすべて外しますとスポークの頭部分がハブ内部に触れて傷つくのを防ぐためハブの中にはカラーが左右に入っています。切込みの入ったカラーはプラスチック製ですがこれを外すのに苦労しました。ソルダーエイドを使うとうまく外せます。簡単な構造でも思わぬ落とし穴があります。

ハブ内部のカラーを取り外すのに苦労しました
スライドハンマーでベアリングをはずしました

ハブ本体についている部品はすべて外しました。あとはベアリングです。ベアリングはスライドハンマーで引き抜いています。これを使いますと一瞬で抜けますがねじ式のベアリングプーラーを使うほうがゆっくり抜けるので安心度は高いと思います。今回はハンマー式で一気に抜き取りました。

NTN 6001 LLB C3

ベアリングはNTNの6001です。シールは非接触型LLBのC3規格のベアリングにしました。C3という規格は通常のベアリングではなくベアリングの隙間が少し通常より広い品物です。勿論通常規格のベアリングでもいいのですがミケハブではC3クラス使っているようなのでこれに見習いました。正直なところ自転車ハブの回転数でC3ベアリングが必要なのかはよくわかりませんがミケ社にあわせました。

プレス工具で圧入しています

ベアリング圧入にはプレス工具を使っています。めったに使わない工具です。

他の方法として長ネジを使ってプレスしていく方法も良く使われる方法です。上からたたく方法もありますがずれやすいのでセンターは出しにくいです。慣れると一瞬で圧入できますがプレス式で行う方がずれにくいと思います。

以上、古い中古のハブを使って分解から組み立てまでやってみました。ハブは簡単な構造です。難しい部品は使われていませんので要領さえつかめば簡単です。今回は中古品なので外観は少し傷んでいますがベアリングを交換すれば新品状態に戻ります。

マビックの極太扁平スポークは意外と軽いスポークです

マビックのコスミックカーボンSLのスポークを取外してDTのエアロコンプに交換する機会を得ました。

超太めの扁平スポークは見た感じでは太くて剛性が高いスポークのように見えます。しかし実際に軽量してみますと見た目が細い扁平スポークのエアロコンプよりも軽いスポークでした。

マビック コスミックカーボン スポーク18本 90.5g
DT エアロコンプ 18本 102g

計測しますとエアロコンプ18本で102g、マビックスポークでは90gで12g軽いスポークでした。これには驚きました。見た感じではとても重そうに見えますが実際はエアロコンプよりも軽いスポークです。

エアロコンプを使いました

ホイールの剛性は簡単に言いますと重いスポークほど剛性が高いです。エアロコンプに交換しましたので見た目は少し華奢になりましたが剛性は上がりました。

サピムCXRAY 18本 87g

手元にサピムのCX-RAYがありますので18本をまとめて測ってみました。87gです。

3g軽いのですがコスミックカーボンスポークはほぼCX-RAYと同じくらいの剛性とみてよいかと思います。

見た目は太い扁平スポークなのでガチガチの剛性が高いホイールのように見えますがコスミックカーボンは前輪をCX-RAY18本、後輪CX-RAY24本のホイールに近い剛性です。つまり、とてもよく回るホイールですが80kg以上の方がコンタドールのようにぐいぐいダンシングして登るには剛性不足ではないかと思います。

これはあくまで個人的な意見ですのでご理解願います。

これらのことはホイールを分解する機会を得たからわかることで見ただけの印象では太い扁平スポークはとても剛性が高いホイールのように見えます。80kgの方も充分乗れるように見えますがスポークの剛性を考えますと80kgの体重には適していないホイールだと考えています。