MTBホイールのリム交換

今までに何度もご注文いただいているレーサーのお客様よりリム交換のご依頼です。

ホイールはHopeの完組ホイールです。

Hopeホイール前輪と交換用のTNI リム
TNIリム ED30 32H
リム交換前のHopeホイール後輪  987g

Hopeホイールはリム幅が24mm、太いタイヤが使えないことはありませんが幅広タイヤを使うならリム幅の広いリムがいいです。新しく取り換えるリムはTNIのED30リムで35mm幅です。TNIブランドのリムは価格がこなれて高性能です。お客様はうまく選ばれています。

交換リムのリム高はHopeホイールと同じでした。これならスポークを交換することなしに分解、組み立てができます。

リムのバルブ穴を同じ位置にセットして結束テープで固定


リム高が同じならホイールに結束テープで交換するリムを固定して、順番にニップルを緩めて新しいリムに移していきます。ニップルは黒色をご希望です。新しいダブルスクエアニップルを用意しています。

今回一番難儀したのはホイールの分解でした。完組ホイールはニップルが緩まないように緩み止めを使っています。カチカチに固めてあるので分解にはとても時間がかかりました。ニップルレンチを使いますがレンチだけではスポークは一緒に回ってしまいます。スポークをプライヤ―などで固定してニップルレンチで回します。オイルをわずかに注すと回しやすくなります。

スポークを再利用しないならスポークを切れば簡単に分解できます。しかしもう一度使う大切な部品なので丁寧にニップルを外していきます。分解、組み立ては専用ビットを取り付けた電動ドライバーを使うと仕事が捗ります。

組み立ては先ず八分のスポークテンションで組み立てて振れ取りを行う方法がいいです。縦ブレ、横ブレをとりセンターチェックを行います。一度組み終わったら徐々にテンションアップを行い、時間をあけて何度も馴染みだしを行います。         

リム変更後のMTBホイール
リム幅が35mmになりました  太いタイヤが安定して使えます
リム変更後の前輪  1069g
リム変更後の後輪  1289g

ホイールは太いタイヤを安定して使えるように変身できました。MTBホイールはロードホイールと比べて選択肢が少ないと感じています。完組ホイールのバリエーションが少ない分手組ホイールの出番が多くなります。剛性の高いリムを使い丁寧に組み立てたホイールは良く走ります。いいものがなければ作る、これをお勧めします。

46mm高28mm幅リムブレーキ用定番ホイールのご注文

昨年末にご注文いただきました。リム入荷にとても時間が掛かりました。政治が影響しているかもしれません。お客様にはお待たせしましたので申し訳ないのですがリムの入荷を待つしかありませんでした。

強化ブレーキ面

使用リムは定番のリムを使っています。46mm高28mm幅のリムブレーキ用リムです。ブレーキ面はオプションで強化タイプをオーダーしています。ブレーキ面が強化タイプのリムですのでブレーキはとても良く効きます。今までご注文いただきましたお客様からはとても良く効くというお言葉をいただいています。わざわざディスクブレーキに交換しなくてもいいようです。良くきくブレーキは安心度を高めます。

リム1本30ドルの追加オプションで良く効くブレーキならリムブレーキ用を使い続けるのもいいアイデアと思っています。リムブレーキのカーボンホイールではブレーキが問題でディスクブレーキに替える方がおられるという話をよく聞きますのでこれはいい話です。

スターラチェット方式ハブ

使いました後輪ハブはDTのスターラチェット方式を使っているハブです。DTの特許が切れてもうだいぶ時間が経ちました。スターラチェット方式のハブが容易に手に入るようになっています。ハブはとても大切な部品ですがリーズナブルな価格のハブでもよく回るホイールは作れます。

前輪655g
前輪スポーツテンショングラフ
後輪847g
後輪スポーツテンショングラフ

ホイール完成後お客様にお渡しするまでに約1週間の時間がありました。ほぼ毎日ホイールの馴染みだしを繰り返しています。馴染みだしを繰り返しますとスポークのテンションは安定します。しっかりと馴染みだしを行ってお渡しできます。振れが出にくい、よく回るホイールが出来上がりました。喜んでいただけると思います。

前輪65mm高、後輪78mm高、波型リムでホイール作製

リムの入荷に約3カ月かかったのですがとてもカッコイイホイールが出来ました。
波型のリムで前輪は65mm、後輪は78mmの高さでどちらも幅は32mmです。このホイール見た目は重そうですがとても軽量です。前輪757g、後輪903gで仕上がっています。スポークはサピムのCXRAYで組みました。

前輪65mmリム
前輪スポーツテンショングラフ  スポークテンションが出来るだけ均一になるようにすればグラフは丸になる
前輪757g
後輪78mmリム
後輪スポーツテンショングラフ スポークテンションが出来るだけ均一になるようにすればグラフは丸になる
後輪903g

ホイールはリム、スポーク(組付け)、ハブの順番で重要度が決まります。ハブは大切な部品ですが10万円近くするハブと1万円ぐらいのハブと回転に関しては大きく変わりません。見た目は違いますが回転に関してはほぼ同じと考えても良いかと思います。おっ、高級ハブを使っているなとわかるのですが安価なハブと比べて回転は大きく変わりません。

しかしリムと組みつけはホイールの性能に大きく影響します。リムは大切です。加えて組みつけもとても重要です。先ずは振れ取りですがそれ以上にスポークの張り方が影響します。剛性の高いリムを使い、各スポークテンションが均一になるように作られていれば駆動ロスが少ないホイールが出来上がります。

使われる部品が良く振れ取りがしっかりされていても各スポークのテンションが揃っていなければ中途半端なホイールになります。
今回これらの注意点をしっかり踏まえて組みました。リムが高価なので誰にでもどうぞという訳にはいきませんが、見た目が立派でよく回るホイールを試してみようかと考えている方にはおすすめします。

後輪135mm幅でホイール作製

お客様より後輪エンド幅が135mmの指定でご注文いただきました。

前輪798g
後輪1068g

ホイールリムは当ブログで一押しのリムAL31W(XR31T/RT)リムで作りましたホイールです。
通常前輪100mm,後輪130mmが多いのですが今回は後輪エンド幅135mmです。

シマノはスモールパーツが豊富で助かります

一般には後輪は130mmが多いので135mmのハブはなかなか手に入りません。しかし使用するハブはカップアンドコーン方式のシマノRS400ハブですのでハブ軸を交換しますとご希望の135mmハブが出来ます。シマノではハブ軸組み立て品という名前で交換部品は容易に手に入ります。ありがたいことです。

130mmのハブ軸を135mmのハブ軸に交換には少しコツが要ります。ベアリング球が落ちないように指で押さえ、新しい135mmの軸棒を入れますとスムースに取り換えできます。シマノハブでは玉押し調整は基本の整備技です。玉押しをコーンレンチで調整する技はハブの構造を知るとよくわかります。

バイスに挟んで作業を進めると楽で速い
ハブ軸を135mmに変更

ハブ軸を交換しますとホイールのセンターはズレます。今回軸長が5mm長くなりましたのでリムのセンターは2.5mm左にずれます。当然ながら新しくホイールのスポーク調整が必要です。

リムセンターを2.5mm反ギア側にずらすにはギア側スポークを緩め、反ギア側を締め付けることが必要です。結構ニップルを回します。作業は新しくホイールを作るのと同じです。

出来上がりの左右スポークのテンション比を確認しますと左スポークテンションが相当上がっています。左右のテンション比率が約95:100の比率でした。駆動ロスは大幅に減ります。

左スポーク(ブルー)のテンションが高い(95:100)

オフセットリム+135mm幅のハブを使うことでこのスポークテンション比率を得ることが出来ます。エンド幅135mmのクロスバイクがロードバイクに負けないスピードで競争できるとなると楽しいです。

小径車ホイール3組のご注文

以前小径車のホイールをご注文いただきましたお客様より再度ご注文の連絡をいただきました。リムとハブは持ち込みです。以下メールでお送りいただきましたご注文の内容です。

①前後406ホイール
〇フロント エンド幅74mmメーカー不明ハブ28h/2クロス組
 スポーク黒、ニップル銀
〇リア エンド幅130mmシマノRS400ハブ32h/2クロス組
 スポーク黒、ニップル銀

②前451ホイール
〇エンド幅100mm/TNIハブ20h
 XR270リム20h/2クロス組
 スポーク、ニップルとも黒

スポーク長を計算しますと約180mmのとても短いスポークです。バテッドスポークを注文すれば特注になりますので手に入りやすい2mmのスポークを使いました。このためとても剛性は非常に高いホイールに仕上がります。乗り味を柔らかく使うにはタイヤ空気圧で調整が必要です。小径車のホイール作りは難しいと以前のブログ記事にも書きましたが実際そのとおりです。

700cの大きいホイールと作業は同じです。しかし小径車の場合ニップルを少し回しても大きく変化しますので注意が必要です。
今回の451ホイール、406ホイールではテンションメーターが使えました。2クロスの組み方なのでテンションメーターをあてるスペースが出来ますので助かります。 

3クロスでしたらスペースがないのでテンションメーターは使えません。そのような場合は弦楽器の調整のようにスポークを弾いてでる音で調べる方法を使います。テンションメーター校正器に180mmのスポークを取り付け、120kgfの力で引っ張ります。この状態でスポークをギターピックではじき音聞きます。この音に近くなるようにホイールのスポークを調整しています。

スポークを弾く音を聞いて調整する方法は昔から行われています。ホイール調整の基本わざになると思います。

451リムを使ったフロントホイール  2クロス組
406ホイール 前輪 74mm幅ハブ 28H 2クロス組
406ホイール 後輪 RS400ハブ 32H 2クロス組

縦ブレをしっかり取り、各スポークテンションが出来るだけ揃うように調整しました。うまく出来上がりました。お客様には喜んでいただけると思います。

HopePro5ハブ、中華カーボンリムでホイール作製

以前ホイールのご注文いただいたお客様よりご連絡いただきました。カーボンリムとハブを送るので組み立ててほしいとのことです。


リムは40mm高32mm幅で穴位置がオフセットのカーボンリムです。穴ナシのオフセットリムというところがミソです。左右のスポークテンション比率を高く仕上げることが出来ます。しかもチューブレス仕様です。

HopePro5 シルバー スポークwing21 左右2クロス組
HopePro5 シルバー スポークwing21 左右2クロス組


ハブはHopeハブのPro5シルバー24H前後セットを使います。シルバースポークのご指定でしたのでwing21を提案しました。ホイールメーカーのセールスコメントでよく見るスポークは最強のサピムCX-RAYというスポークが出てきます。今回使うスポークはCXRAYではありません。Wing21のシルバーです。

CXRAYはとても良いスポークですが最強、最良ではありません。乗り手にあったスポークがいいスポークと思います。

wing21はCXRAYよりは少し剛性が高いので自転車に乗りなれた人にはおすすめしています。ホイールの剛性は①リム②スポークで決まります。

前輪689g
後輪840g

今回のリムメーカーは初めてですのでデータがありません。ERDの計測から始めています。HopeハブのPro5もメーカーよりサイズデータが発表されていますが実際に計測してスポーク長を出しています。

因みにパソコンのAIさんにスポーク長を聞いてみました。ハブ名とリムERDのデータで聞いてみました。結果はかなり正確なスポーク長でした。これなら使えそうです。

しかし手組ホイールファンではずっとやってきた方法でスポーク長を出しています。自転車を扱う人は保守的です。

完組では黒スポークのホイールばかりでシルバースポークのカーボンホイールは珍しいです。ハブとスポークがシルバーなのでキラキラして目を引きます。

納品終わってからご連絡いただきまました。
早速近場で乗ってみましたが、軽くて乗り心地が良いホイールです。穴ナシのリムのためにピュアチューブレスか取り付けられ、運用も手軽そうです。」というコメントです。

リム高が40mmなのでリム剛性が高く使いやすいと思います。いろいろお客様から教えていただけるので勉強になります。

スタンスリム、シマノDeoreハブで後輪ホイールのご注文

何度もご注文いただいているお客様より後輪作製のご注文をいただきました。
ハブとリムは持ち込みです。

stans Flow MK4
穴位置がずれたオフセットリム
stans Flow MK4 531g
Deore FH-M8010-B

・リム stans Flow MK4(持ち込み)
・ハブ シマノ Deore FH-M8010-B(持ち込み)
・スポーク サピムRace シルバー
・ニップル ダブルスクエアニップル

スタンスのFlow MK4リムは内幅が30mmあるワイドリムです。トレイル〜エンデューロ用として使われています。リム幅が広いので太めのタイヤが使えます。
ハブの左右フランジ間が広く、リムは穴位置が反ギア側に寄っているオフセットリムなので左右のスポークテンション比率は非常に高比率で組むことが出来ます。

.今回スポークはシルバーを使ってほしいと希望されました。最近の完組ホイールは黒スポークが多いのでシルバーは新鮮です。

後輪 1143g
出来るだけスポークテンションを揃えています 反ギア側(ブルー)が高いテンションです

スポークの組み方は左右共に3クロス組です。32穴のリムでは定番の組み方です。こった組み方をしなくてもトラブルが少ない安定したホイールが出来ます。

組む際の注意点として出来るだけスポークテンションを揃えています。何度も馴染みだしを繰り返し、出来るだけ振れを取ることが必要です。

お客様には喜んでいただけると思います。

アレックスリム、シマノ135mmハブで銀輪ホイール作製

ホイールを組み立てしてほしいと連絡いただきました。ハブとリムは持ち込みです。
お送りいただきましたリムハブは次の通りです。

アレックスリム DM18  596g
前輪ハブ  144g
後輪ハブ 366g

リム アレックスリムDM18シルバー32H
ハブ シマノ前ハブHB-M590 32H 後ハブFH-M590 32H

スポークは サピムのRace(2.0/1.8/2.0mm)
ニップルは 12mmの標準ニップルを使っています。

リムベッドが浅いのでダブルスクエアニップルを使うとニップルの頭は飛び出ます。これではリムテープが巻けません。リムの外側から調整ができませんので標準ニップルを使います。

アレックスリム(DM18)はリム幅 17.8mm(内幅)はクロスバイクに適しています。28C〜38C のタイヤに相性が良いようです。価格もこなれています。

組み方はオーソドックスな3クロス組です。後輪ハブは135mm幅で、左右フランジ幅のセンターオフセット値は130mmのハブと比べて小さくなります。135と130ではオフセット値の差が僅かな値ですが左右のスポークテンション比には大きく影響します。オフセット値とか難しい説明ですが、簡単に言いますと130mmハブよりも135mmハブの方が安定していまず。

しかしロードバイクでは細いタイヤ(23〜28C)を使うため、フレームのリア三角を狭くできるので軽量化を図れます。空力もよくなりますのでロードバイクでは130mmが主流です。

銀輪ホイールが出来ました
前輪 978g
後輪 1183g

135mmハブでつくると横剛性が高いホイールが出来ます。フレームを選びますが130mmハブとは違った楽しみ方が出来ます。ホイールは面白いです。

46mm高の定番カーボンリム使用後輪ホイールのご注文

昨年の9月12日の記事「HopeRS4ハブで前輪用46mm高カーボンホイールの作製」のお客様より後輪ホイールのご注文をいただきました。

46mm高28mm幅リムを使いました  リムメーカーのマークを入れています

提案ホイールの仕様は次の通りです。

リム 46mm高リム 24H
ハブ スターラチェット方式ハブ 24H
スポーク ピラー wing21
ニップル DT SquorxPro ブラス

スターラチェット方式のハブ  2クロス組

組み方はオーソドックスな左右2クロス組です。使いましたハブはスターラチェット方式のハブです。DTの特許が切れたので中国、台湾のハブメーカーはスターラチェット方式のハブを販売することが出来るようになりました。今回のハブはDTの1/3の価格です。性能は必要十分な回転で整備がし易いハブです。

ハブの点検を怠ることはいけませんがホイールの性能は一番にリムです。リムの剛性が大切です。体重が掛かって凹まないリム、真円を保ち続けることが出来るリム、次に大切なのは組付けです。各スポークのテンションが揃っていなくても振れ取りはできますが、ホイールの肝はスポークテンションが揃っていることです。クランクからチェーンを使って伝わる力がホイールを回すのですが各スポークの張りが揃っていないと駆動ロスが発生します。乗り味を決めるのもスポークです。これらを注意して作り上げました。ご感想が楽しみです。

内装ハブ使用30cm径後輪ホイールのご注文

小径車の後輪ホイールの作製依頼がありました。

シマノ内装ギアハブ 30cm径のリム

ハブ、リムの持ち込みです。スポーク、ニップルはこちらで用意します。

お送りいただきましたハブは7速の内装ハブです。リムは約30cmのアルミリムでシングルウォールリムでした。ニップルはむき出しになり、リムテープの処理を上手にしないといけません。テープのことをお尋ねしますとお客様の方で行うとのお返事でした。

スポーク長は約130mmです。非常に短くなりますのでカット処理が出来る2mm径の丸スポークで組みました。
ニップルは通常の12mmのブラスニップルでは各スポークの間隔が狭いのでΩ型のニップルレンチが使えません。リム外側から(後ろから)回せるニップルが必要です。今回はサピムのヘキサゴナルニップルを使いました。

サピムのヘキサゴナルニップルを使いました
30cm径のホイールです  携帯と比べたら大きさが分かります

12mmのスタンダードニップルでも出来ないことはありませんがハイテンションに仕上げるにはレンチが回しにくいのが難点です。

3速自転車が7速自転車になります。ちょっとした工夫で小径ホイール自転車に乗る快適さは大きく変わります。内装ギアを使ったホイールを用意できれば自転車改造のハードルはそんなに高くなく上手いアイデアだと思います。