ホイールのスポーク替えとハブのオーバーホール

4年前にお納めしました軽量ホイールのオーバーホールをご依頼いただきました。

お預かり時点の前輪ホイール  577g
お預かり時点の後輪ホイール 751g

お預かり時点のホイールはこの仕様です。

リム キンリンXR200 ヒルクライム向けの軽量アルミリム

ハブ ノバテック A291SB 20H、F482SB 24H

スポーク 前輪、後輪共にサピムCXRAY シルバー

ニップル ブラス シルバー

お客様はクライマーで練習ホイールとして使われているようです。

4年使われているホイールの剛性をあげたいというご注文とハブのグリスアップです。

後輪スポークのギア側を中央部が1.8㎜のコンペティションに交換します。ハブのグリスアップも行いますのでホイールを一度すべて分解することにしました。

小型万力に5mmヘックスレンチを取り付けています 手が自由になりますので作業が楽になります

ノバテックの後輪ハブの分解は5mmのヘックスレンチ2本と10mmのレンチがあればフリーの取り外しまで出来ます。ハブの構造はシンプルです。初めての方には勇気がいりますが意外と簡単なものです。壊れることはないので、自分でやるのも楽しいと思います。

しかし手組ホイールファンでは1時間分のご請求ですので面倒なことは任せるのが一番かもしれません。

CXRAY 12本59g
DT  コンペティション 12本 77g

コンペティション12本で77g、CXRAY12本で59gでした。18gの増加で剛性は大きく変わります。CXRAYは丈夫で素晴らしいスポークですが万能スポークではありません。剛性が足りなくなる時もあります。ヌルイと感じるホイールは太いスポークに替えることで再生できます。

見た目は変わりません  剛性は変わりました

出来上がりました。見た目は変わりませんが剛性アップしています。ご感想が楽しみです。

ミニベロホイールの作製

小径車のホイールを何度もご注文いただいていますお客様より後輪だけのご依頼です。

アレックスリム  274g
DTハブ 240  

ハブはDTの240ハブなのでスポーク長はDTのホームページより計算が出来ます。リムのERDを正確に測って入力するだけでスポーク長は得られます。DTハブは計測しなくてもいいので比較的楽にできます。念のため他の計算ソフトも使って確認していますがほぼ同じでした。少しの違いはおそらくスポークの伸び率に違いと思います。

スポーク長を出すポイントは正確なERDとハブ計測ですが、DTの場合はハブの計測は要りません。DTの計算ソフトにすでに入力されています。

451サイズのリムではスポーク長が短いのでサイズは特注となります。取り扱いが出来る販売店は限られると思います。

腐食防止 FIXを使っています
ストレイトプルハブは組み方は変更できません スポークを通してしまうと決まった穴位置でニップルを締めます

ストレイトプルハブの場合スポークを通してしまえばリムの穴位置を迷うことはありません。バルブ穴の隣の穴位置からスタートするのが基本です。スポークを取り付けていけば間違うことなくできます。DTハブの場合はすでにハブデータが発表されていますので仮組までは比較的簡単です。

ニップルを24個取り付けて仮組が終わりますとあとは締め付けていきます。通常のホイールと変わりません。

注意点はスポークがニップルと一緒に回りやすいことです。スポークをプライヤーのようなものでシッカリと固定してニップルを回します。

出来上がりました
出来るだけスポークテンションを揃えることが良いホイールの条件です

小さいホイールですがテンションメーター当てることが出来ますので各スポークの張りが均等になるように調整して仕上げます。一気に最終段階まで組み上げるのではなく、一度緩い状態で組み上げ、再度また同じ工程を繰り返すという方法が良いかと思います。しかし山頂は同じでもいろんな登り口があります。いろんなやり方がありますので自分に合った方法見つけたらいいでしょう。

RR521リム使用ディスクホイールのインプレです

本年1月5日の記事でDTリムを使ったディスクホイールを紹介いたしました。お客様よりインプレをお送りいただきました。ブログでの使用は了解得ています。参考になると思います。

前輪 RR521 28H
後輪 RR521 28H
シマノ RS470 28H

DTの製品は昨年の7月よりヨーロッパのセラーから直接購入することは出来なくなりました。これがどのくらい影響しているかは分かりませんが今回のリムを手に入れられた方、購入を考えておられる方には参考になるでしょう。とてもよいリムと思います。これなら欲しいです。

以下インプレです。

舗装路や未舗装路など7回ほど色々な道で試してきました。

①舗装路

この重量なので軽々という訳にはいきませんが転がり出すととても滑らかで軽いペダリングでスーっと進んでいきます。平坦路巡航はスピードが乗って楽に走れます。

②登り坂下り坂

 回転性能が素晴らしいおかげでそれほど重さを感じません。ダンシングしてもローターがキャリパーに接触することも少なくしっかりしたホイールだと実感できます。そして下りは重量から得られる安定感が抜群すぎます。コーナーも不安がありません。

③未舗装路(シングルトラック)

丈夫なパーツでしっかり組んでいる安心感は有難いです。石や枝でいずれ傷だらけになりますが頼もしいホイールです。アップダウンが多い山道をじっくり走り込んでも疲れが違うのはこれも回転性能の良さによるものですね。

リムは高剛性で良いホイールが出来ると確信していました。手組ホイールファンとして評価できますのはティアグラハブで作製依頼があったことです。確かにティアグラハブは重量がありますが重いということは丈夫ということでもあります。価格も安価で扱いやすい。玄人好みの性能で選ばれていますのはすばらしいと思っています。

フックレスカーボンリムでピストホイール作製

2年前にアルミリムでピストホイールをご注文いただきましたお客様よりご連絡いただきました。カーボンリムでピストホイールをご依頼いただきました。

36mm高 28mm幅 439g
穴ナシリム フックレス
ミケ スモールフランジ シングルスレッド 308g

リムは手組ホイールファンでは定番となっています36mm高28mm幅のリムを提案しました。穴ナシリムでフックレス、チューブレス仕様のピストホイールです。

前輪 3クロス組
前輪スポークテンショングラフ
後輪 シングルスレッドハブ使用 3クロス組
後輪スポークテンショングラフ

ハブはシングルスレッドのミケハブ、スポークは中央部が1.5mmのDTレボリューションで組んでいます。組み方は3クロス組です。

見た目は普通のカーボンホイールですが作製にはとても難易度が高いホイールです。このホイールを作れるビルダーさんは一人前だと思っています。

穴ナシリム フックレス リムテープは不要

穴ナシリムではニップルはマグネットねじを使って穴から引き出して組付けます。仮組が終わってスポークテンションを上げていきます。ニップルを締めていきますとスポークがニップルと一緒に回るのでスポークがねじれます。スポークのねじれを防ぎながらテンションを上げて行きます。ハイテンションになればなるほどニップルを回すのが難しくなるので細くて丸いスポークは扱いにくいわけです。これが扁平スポークならねじれ防止は専用道具があるので丸スポークほど難しくありません。

扁平スポークのねじれ防止に使います  今回のホイールは丸スポークです。この道具は使いません

馴染みだしは何度も行います。時間をあけることが大切です。スポークの張りを強めた後、休むことで少しスポークテンションは下がります。これを繰り返すことでテンションは変化しなくなります。変化しなくなったら完成です。

フランジ幅が広いので剛性が高い

ピストハブ、特にシングルスレッドハブは通常の多段ギアのハブよりもフランジ幅が広いので横剛性が高いホイールに仕上がります。お客様からはアルミホイールに続いてカーボンホイールのピストホイールをご注文いただきました。両ホイールの比較ができますのでご感想が楽しみです。

チューブラーカーボンホイールの点検と後輪スポーク交換

アルミホイールをご注文いただいたことがあるクライマーのお客様より連絡いただきました。前後で1103gの決戦ホイールの点検をご依頼いただきました。

お預かり時点の前輪 468g
お預かり時点の前輪 良く調整出来ています
お預かり時点の後輪 635g とても軽量です
お預かり時点の後輪スポークテンションのバラつき度は高い ハイテンションで組まれている

手組ホイールでは名の通ったビルダーさんが組まれたホイールです。25mm高のチューブラーカーボンホイールで、ハブはDuraハブです。前輪18H後輪24Hで作られています。スポークはホイール前後共にサピムのCXRAYで組まれています。

お客様はCXRAYの選択には悩まれたそうです。結果的にはホイールはぬるいホイールだったようです。後輪剛性不足を補うためのスポーク替えということになりました。

ご依頼は次の通りです。

①スポークテンションを少し緩めて仕上げる。

②後輪スポークのギア側をDTコンペティション黒に取り換える。

この2点で作業を進めます。

ホイールをお預かりしますと先ずスポークテンションを計測します。グラフに示すようにとてもハイテンションで作られています。チューブラータイヤを使いますのでビードがありません。このためスポークのテンションダウンは起こりません。あまりのハイテンションで作られたホイールはリムの剛性が若干下がりますので120~130kgfで仕上げることを勧めるリムメーカーが多いようです。ホイールのスポークテンションを緩めることにしています。

後輪スポークはギア側のスポーク12本をCXRAYからコンペティション黒に変更します。15グラムほど増えるだけですが剛性は大きく変わります。ハイテンションで仕上げたから剛性が上がるということはありません。剛性を上げるにはスポークを太くすることで解決できます。

出来上がりました。

スポークテンションは少しさげています ハイテンションが良いとは言えません

前輪はニップルすべて1/4回転回して緩くしました。テンションメーターを使って確認し、あとは微調整で終わりました。テンションメーターは校正器を使って数値を確認しています。

ニップルとスポークの交換で38g増えましたが剛性が上がったのでプラス面の方が大きい
ギア側のスポークテンションは約130kgfでおさめています
ギア側はコンペティション黒にとりかえました  左非ギア側はそのままのCXRAYを使っています

後輪はギア側のスポークを取り換えです。ニップルはすべてブラスニップルに替えました。前輪と同様にテンションメーターを使って希望のスポークテンションで均一になるように仕上げます。この作業でスポーク折れや振れの発生を防ぐことが出来ます。

ホイールメーカーの説明書きにはサピムのCXRAYは最高のスポークと書かれていることが多いようです。確かにCXRAYは優秀スポークですが万能スポークではありません。今回のスポーク替えでご理解いただけると思います。結果が楽しみです。

アルミニップルは頭が飛びやすい

何度もご注文いただいていますお客様よりご連絡いただきました。

アレックスリムの後輪ホイールでスポーク1ヶ所、ニップル頭がとんだとのこと。

ニップルの頭が飛んでいます
スポークテンショングラフ  一ヶ所飛ぶとテンションはガタガタになります

アルミニップルの典型的なトラブルはこれです。頭が飛ぶ問題はスポークの長さが原因します。

リムの外側から覗いてみるとよくわかります。すり割り加工のニップルではスポークが突き抜けていないと頭が飛びやすいです。

最近のアルミニップルの場合、強度は増してはいますがブラスニップルの強度はありません。このため正しく使われていないと頭が飛ぶ恐れがあります。

ホイールの軽量化を図るにはアルミニップルはとても有効な方法ですが注意が必要です。安全を優先するならブラスニップルだと思っています。

ニップルすべて取り換えました
リムにひずみがでたのでスポークテンションの調整は難しくなりました

今回はニップルすべてブラスに取り換える注文を頂きました。正解だと思います。

手組ホイールファンでもアルミニップルを使っていたことがありました。しかし今は全く使っていません。スポークを長めにすればよいのですが余計なことをするよりも普通にスポーク長を出してブラスニップルにすればいいだけです。

ニップルがとんでスポークトラブルが起こりますとリムにひずみが出ます。特にアルミリムの場合はひずみが大きいです。これがとても問題です。修理して振れ取りだけなら簡単にできるのですが各スポークテンションを揃える調整はなかなかできません。どうしてもスポークが折れた部分の調整が難しくなります。

完組ホイールの場合ニップルまではわかりませんので選択の使用がありませんが、ニップルはブラスですか?アルミですか?と聞いてみるのは良いかと思います。

ICANホイール AERO40のスポーク替え

中華ホイールのスポーク替えをご依頼いただきました。お客様は2回目のご注文です。前回もぬるいICANホイールのスポーク調整でした。

前輪 575g
お預かり時点の前輪スポークテンショングラフ
後輪 763g 
お預かり時点の後輪スポークテンショングラフ
ドライブ側 ラジアル組 非ドライブ側 2クロス組

今まで何度も中華カーボンホイールの調整を行ってきましたがどのホイールも組付けが問題でした。中華カーボンは安価で価格訴求のあるホイールです。使われている部品も確かなものばかりで悪くはありません。必要なのはスポークの調整です。ホイールは乗り手に合っていないといけません。

高級ホイールの3分の1で買える中華カーボンホイールはとても魅力的です。しかしホイールを安価に仕上げるためには時短で作っています。ゆっくり調整する時間がもったいないという感じです。時間を節約するために今回のホイールのようにラジアル組で作る部分が多いようです。クロス組をしないので組み立ては簡単です。簡単に組める構造にして組み立て時間を節約しています。具体的に言いますと振れ取りだけを行っています。振れがなければOKという考えのようです。

このため調整不足のホイールは特定のスポークに負担がかかり、スポーク折れや振れが出たりするわけです。しっかりとスポーク調整を行えばとても良いホイールと思います。

お客様は中華カーボンの特徴をシッカリと理解されています。今回はハブ交換とスポーク替えをご希望でホイールを送ってこられました。安価なホイールを適切に手を加えれば工賃が掛かっても充分元が取れるという訳です。

ホイール性能はリムが7割他の部品で3割と考えています。今の中華カーボンはとてもしっかりとしたリムを使っていますので安心です。正しく組みつけすればビッグブランドの負けないホイールが手に入ります。名より実を取られる方にはおすすめです。

分解しましたリム 40mm高415g
お預かりホイール 前輪ハブ

今回のホイールはパワーのあるお客様にはとてもぬるいホイールでした。前後共にすべてスポークはCXRAYを使われていましたのが理由です。いくら高級スポークを使っていても乗り手に合っていなければダメホイールとなります。

前後ホイール共にcxスプリントに組み替えて剛性アップをはかる提案をしました。多分大丈夫と思いますがこれで温い場合はドライブ側をもう少し太くすることが考えられます。

ノバテック ストレイトプルハブ 225g
前輪 お預かり時点と同じ姿ですがスポークは太くなっています
組み替え後の前輪スポークテンショングラフ
スポーク組み替え後のホイール ハブも交換しています
後輪スポークテンショングラフ
ハブ交換しました スポークは左右2クロス組です

組み替え終わったホイールです。後輪ハブも交換しました。左右共に2クロスです。この組み方にすることでプルスポークは12本となりました。スポークの負担は軽減されると考えます。ご感想が楽しみです。

Surlyハブでピストホイールの作製

Surlyの32Hハブを使ってシングルスピード用のホイールをご依頼いただきました。

リム、スポークは手組ホイールファンでご用意いたします。

後輪 Surly ハブ32h TB2015 XR31T 32H
後輪 スポークTB2015 3クロス組 JIS
前輪 Surly ハブ 32H XR31T 32H 
前輪 Surly ハブ 32H 3クロス組 イタリアン

ホイールの詳細は次の通りです。

リム キンリンのXR31T 32H

ハブ Surly 32H 持ち込み

スポーク TB2015 2.2/1.5/2.0mm

ニップル SquorxPro シルバー ブラス

シマノハブ以外ほとんどのハブは実測しています。今回のSurly ハブも実測しました。

ホームページで発表されているデータは正確なものもありますが、当然いい加減なものもあります。失敗しないようにハブデータは実際に測ったほうがいいと思います。少しの手間です。

スポークの組み方は前後共に3クロスです。前輪は通常のイタリアン、後輪はJIS組で組みます。

使用スポークは1.5㎜と細いのでねじれ易いです。スポークをシッカリとプライヤなどで押さえて組むことが必要です。ねじれ防止用にパークツールでは専用の道具を販売しています。スポークを傷つけないようにするには良いかと思います。

ホイール作りに白帯、黒帯とクラス分けすることは変ですが、1.5mmのバテッドスポークをねじれなく使えたら黒帯ビルダーと思っています。

スポークテンションはピストの場合左右テンションが同じです。このためテンションは100~110kgfで仕上げています。

ギアが多段数の後輪の場合、左側は右ギア側の半分くらいのテンションになります。これはハブの構造上仕方ないことです。このため左が緩くならないように出来るだけ右側のテンションを上げて仕上げます。具体的には120~130kgfです。

テンションを上げすぎてもリムの強度が下がりますのでハイテンションがいいわけではありません。注意が必要です。

音を聞き分けてスポーク調整

テンションメーターを使ってホイール作製を行っています。メーターは校正器を使って出来るだけ正確にテンション値を測っています。パークツールのTM-1は相対値を測るにはいい道具ですが絶対値を出して精度の高いホイール作りには向いていないと思います。

スポークテンションですが一般にはハイテンションが良いと思われがちです。しかしあまりのハイテンションで調整しますとリムの強度が下がります。各スポークが中央に引っ張る力の度合いが高過ぎるのはリムによくありません。カーボンリムでしたら注意書きが張られていますが通常120~130kgfまででおさめるように指示されています。

スポークテンションを出来るだけ均一になるように調整しています  デルの古いパソコンを専用にしています
ホイール作りの最終段階ではギターピックを使って音で調整が楽です

ホイールは何度も繰り返してスポークテンションを調整しますが、最終の調整ではほとんどスポークの張りに変化がありません。この段階になりますとテンションメーターをあてるのが面倒になりますの音で聞き分けています。

ギターピックではじき、音が揃っているとほぼ同じスポークテンションということが分かります。

音の違うところだけスポークを調整すればいいのでとても簡単です。

しかしこの音で調整を最初から行うとなりますと大変です。出来る人もおれらるかもしれませんがこれは厄介と思っています。

テンションメーターとギターピックの併用で調整していますが時短で効率良くホイールを組み上げるにはお勧めです。

DTリムRR521,ティアグラハブでホイール作製

リム、ハブをお送りいただきスポークは手組ホイールファンで提案ということでお作りします。

部品の詳細は次の通りです。

リム DT RR521 

DT RR521 DB 532g

ハブ シマノ ティアグラハブ RS470セット

シマノ RS470ハブ 32H

スポーク 前輪 ブレーキ側 DTコンペティション黒(2.0/1.8/2.0mm)

     前輪 反ブレーキ側 DTレボリューション黒(2.0/1.5/2.0mm)

スポーク 後輪 ギア側 DTコンペティション黒(2.0/1.8/2.0mm)

     後輪 反ギア側 DTレボリューション黒(2.0/1.5/2.0mm)

ニップル 前後共にDT SquorxPro ブラス 黒

ニップルワッシャー DTリム付属のワッシャーを使用

組み方はシマノ方式で組みます。シマノホームページで組み方を図で解説しています。

シマノホームページより  前輪 逆イタリアン  後輪 JIS
リムに付属のアルミニップルSquorxPro

ニップルはリムの付属品としてDT SquorxPro アルミニップルがついていますが今回のホイールには使いません。別にブラスニップルを希望されていますので黒のSquorxProを使用します。

リムに付属のニップルワッシャー  今回はブラスニップルに使います

スポークはDT製品で組み上げています。軽量化にはバテッドスポークが有効です。剛性アップのために前輪ブレーキ側、後輪ギア側には中央部が1.8mmのコンペティションを使っています。

各スポークは出来るだけスポークの張りを揃えて組み上げています。こうすることで長く使っても振れが出にくい仕上がりとなります。スポークテンションが揃うことで前に進む駆動力が各スポークに均一に加わりますので効率よく力が伝わります。

前輪888g
前輪スポークテンショングラフ
後輪1085g
後輪スポークテンショングラフ

組み方の出来栄えは見た目では分かりません。きれいに振れ取りが出来ていれば全く分かりません。スポークテンションと振れ取りは別物です。ペダルを踏み込んだ時に違いがわかります。これがホイールを難しくしているところかもしれません。

馴染みだしを何度も行っています。振れが出にくいホイールに仕上がりました。お客様には喜んでいただけると思います。