XR31T/RTリム使用アルミホイールの作製

お客様よりご連絡いただきました時はAL22リムとノバテックハブを使った軽量ホイールをご希望でした。登りに特化したホイールとしてご指定いただいたのですがいろいろとメールのやりとりで今回のXR31T/RTリムでお作りすることになりました。

AL22リムは約380~390gの軽量リムです。剛性もありますのでこのリムのファンは結構おられます。ナローリムということでタイヤ選択は最近では限られてきました。外周部が軽いリムの特性上くるくるとクランクを回す乗り方のライダーには適しているようです。リム高が低いので空力の援護はありません。

方やXR31T/RTリムは24mm幅31mm高で、重量は500g前後ですが非常に剛性が高いリムです。今まで組んできましたホイールの中ではトップクラスの剛性を持つリムです。空力が良く平地や下りの走りでは足を休めることが出来るホイールとしてとても優秀リムとしてお勧めしています。

結論としましてお客様は重量が増えるのですが剛性の高いリムを選択されました。勿論ホイールは乗り手との相性があります。剛性があるといっても軽量ホイールの方を好まれる方もおられますのでXR31T/RTで作ったホイールが最良という訳ではありません。しかし力のある方にはおすすめ出来るホイールです。ゾンダ、レー3と乗り比べた方より良いホイールだと言っていたことがあります。

ホイールの内容は次の通りです。

リム XR31T/RT 前輪20H 後輪24H 後輪は3mmオフセットリム

ハブ ノバテック A291SB 20H F482SB 24H

スポーク 前輪 レボリューション黒 2.0/1.5/2.0㎜

スポーク 後輪左 レボリューション黒 2.0/1.5/2.0㎜

スポーク 後輪右 コンペティション黒 2.0/1.8/2.0㎜

ニップル SquorxPro ブラス黒

ホイールの性能はリムが7割、残り3割で組付けやハブの性能が影響するといわれています。リム選択がとても重要ですが、組付けも忘れてはならない重要ポイントです。スポークの張り方によって駆動ロスを押さえることが出来るのでしっかりと組み付けが必要です。

前輪696g
後輪892g

出来上がりました。重量は前輪696g、後輪892g、前後1588gです。

当初は超軽量ホイールをご希望でしたが重量が増えても剛性の高いホイールを選びなおしていただきました。ご感想が楽しみです。

451ミニベロホイールの作製依頼

ハブとリムはご自分で用意するということでお送りいただきました。真っ黒のアルミリムとリディアというブランドのミニベロ用ハブです。

こちらで用意するのは黒スポークと黒ニップルです。

Ridea ミニヴェロ用ハブ
451アルミリム 439g

ミニベロホイール作製ではスポークの準備がポイントになります。バテッドスポークでは短いスポークを準備するのは難しいようです。ストレートスポークでしたら長さ調整のためカットは自由がきくので手に入れやすいです。

リム径が小さいので通常のニップル回しでは扱いにくいのでニップルは後ろからでも締めることが出来るニップルが扱いやすいと思います。最近ではダブルスクエアタイプかDTのSquorxProのブラスニップルをよく使います。後ろから回すことが出来るので締め増しの時には有効でお勧めします。

今回のホイールは前輪はラジアル組、後輪は2クロス組で組み上げます。スポーク、ニップル共に黒ですので出来上がりは精悍な感じがします。

スポーク長が短いのでニップルの反応はシビアに出ます。少し回しただけでもリムの位置は大きく反応します。一言で言いますとミニべロの組み上げはとても難しいと思います。

通常の700cのリムとは全く違いますので大径のホイールを組む感覚で組み立てようとしますとなかなかうまく振れが取れません。振れが取れてもスポークテンションは均一になりにくいのでかえって時間が掛かってしまいます。

ではどうすればうまくいくのか?答えはゆっくりやることです。通常の700cのニップルとは違う反応ですので、先ずは緩めのテンションで作ってみてあとはゆっくりスポークテンションを確認しながら組み上げていくのがいいようです。

組み上がりはリムの精度で決まります。精度が良くないリムは当然組みにくいものです。カッコイイからと言って昔のリムでホイールを作るのは難しいです。最新のリムを選べれるのが良いと思います。

前輪 635g 
後輪 780g

組み上がりました。

前輪635g、後輪780g前後で1415gです。ミニべロながら意外と重い出来上がりです。しかしホイールは軽いだけが良いホイールとは限りません。重い=剛性があるということでもあります。ご感想が楽しみです。